自分の求人サイトのアクセス数を調べる方法は多々あります。一番有名なのは、Googleアナリティクスというツールを使うことで、誰でも無料で自サイトのアクセス数を調べることができます。
では、他の求人サイトのアクセス数を調べるにはどうすれば良いのでしょうか?アクセス数はいわば機密情報になるため、他人が知ることはできません。自ら公開しているサイトも少ないです。
もし、アクセス数を知る方法があればどうでしょうか?新しく求人サイトを作る時に、「このジャンルは参入しやすい」とか「ここはライバルが多いから止めておこう」などの判断ができるようになります。
既に求人サイトを作っている人にとっても、マーケティングで役立ちます。競合サイトのアクセス数を分析して、自サイトの方向性を決めたり、改善点を考えるきっかけにもなるでしょう。
Googleアナリティクスのような詳細なアクセス情報を知ることができなくても、1日どのくらいのアクセスがあるのか?月間どのくらいの人数に見られているのか?がわかれば便利ですよね。
実は、誰でも簡単に求人サイトのアクセス数を調べる方法があります。正確な数値ではありませんが、アクセス傾向を知ることはできるため、新しく求人サイトを作る時や、競合サイトと比較する時に役立ちます。
そこで今回は、求人サイトのアクセス数を調べる方法についてご紹介します。「あの求人サイトのアクセス数はどのくらいだろう?」と気になった方は、今回の記事を参考に実践してみてください。
求人サイトのアクセス数とは
アクセス数とは、一般的にWebサイトがブラウザに表示された回数のことを指します。PV(ページビュー)とも呼ばれ、サイトの集客状況を示す指標とされています。
PVだとページを閲覧するたびに数値が増えることから、訪問者数を指標としているサイトもあります。訪問者がサイト内を回遊して出ていくまでをセッション数と呼び、一人を示す場合をユーザー数(またはユニーク数)と呼びます。
これらはGoogleアナリティクスの情報(呼び方)を元にしており、アクセス数という言葉に明確な定義はありません。しかし、数値が多いほど見栄えがよく感じることから、PVをアクセス数と呼ぶケースが多いです。
少々難しく感じるかもしれませんが、「ホームページのアクセス数が増えた(減った)」という話題が出た際は、PVのことだと思って間違いないでしょう。
SimilarWebを活用する
SimilarWeb(シミラーウェブ)とは、ウェブサイトのトラフィック(アクセス数)を調べることが出来るWebサービスです。イスラエルで開発され、本社はロンドンにあり、日本でもサービス展開しています。
SimilarWebというプラットフォームを通して、Web解析やデータマイニングを行い、世界中の企業にサービスを提供しています。市場規模や競合他社を調べるために利用する人も多く、個人・法人問わずに多くの人から支持されています。
SimilarWebは基本的に有料のサービスとなりますが、簡易的なデータを調べる程度でしたら無料で利用することができます。「ちょっとライバルのデータが知りたい」という人には最適のサービスではないでしょうか。
他にも無料・有料問わず、様々なツールが提供されています。しかし、SimilarWebは初心者の方でも扱いやすく、わかりやすいツールになるため、こちらを活用して求人サイトのアクセス数を調べてみましょう。
SimilarWebを使ったアクセス数の調べ方
SimilarWebのサイト上で誰でも簡単にアクセス状況を調べることができます。一例として、求人サイト大手の「タウンワーク」を調べてみましょう。
SimilarWebにアクセスし、ロゴマークの右側をご覧ください。「任意のウェブサイトまたは...」と表示されている検索ボックスに、調べたいサイトのURLを入力してください。
http~というプロトコルを含めたURLよりも、ドメイン名を入れる方がヒットしやすいです。タウンワークなら「townwork.net」というドメイン名ですね。こちらを入力して検索すると、以下の画面が表示されます。
するとタウンワークに関するトラフィック(アクセス)情報が表示されます。様々なデータが表示されますが、ここではトラフィック概要のエンゲージメントという部分に注目してください。
2020年1月時点の合計訪問数が14.23Mと表示されています。Mは100万を示す単位なので、1,423万回訪問されていることになります。訪問別ページビューが4.74であることから、約6745万(14,230,000×4.74)のPVがあるということになります。
このデータはあくまでSimilarWebの独自調査による数値のため、実際の数値とは異なります。それでも第三者がアクセス数を知る上で、十分参考になるでしょう。
なお、基本的にはアクセス数が多いサイトでないと表示されません。筆者のお客さまのサイトでは、月間3000人・1万PV前後のサイトが表示されていました。そのため、「月1万PV」がひとつの条件になるのかもしれません。
求人サイトに限らず、気になるサイトのアクセス数を調べたい時は、上記のようにして調べてみてください。今まで見えなかった、新たな発見があるかもしれません。
看護師専門求人サイトのアクセス数を比較
それでは実際にSimilarWebを使って他の求人サイトがどれだけアクセス数があるか調べてみましょう。今回は実際の利用を想定し、数が多い看護師専門求人サイトのアクセス数を調べることにしました。
選択した求人サイトは「看護師 求人サイト」のキーワードでヒットする、上位7つ(2ページ目以内)の求人サイトを対象にしています。
サイト名 | 訪問数 | 訪問別PV | 月間PV数 |
---|---|---|---|
コメディカルドットコム | 519.37K | 2.80 | 1,454,236PV |
ナース専科 | 135.63K | 2.57 | 348,569PV |
スーパーナース | 233.31K | 6.19 | 1,444,189PV |
看護師求人EX | 64.58K | 3.34 | 215,697PV |
ナース人材バンク | 384.60K | 1.90 | 730,740PV |
看護のお仕事 | 471.94K | 1.77 | 935,334PV |
ナースエージェント | 69.70K | 3.13 | 218,161PV |
※調査は2020年2月25日時点でのものになります。
※コミュニティサイトがトップに来る「看護ルー」は省きました。
さすが有名な求人サイトばかりなので、月のアクセス数も多いですね。合計で約535万PV、平均で約76万PVとなりました。
ただ、面白いのはアクセス数=Googleの検索順位ではないところ。「看護師 求人サイト」というキーワードの関係もありますが、アクセス数が多くても必ずしも上位表示されるとは限らないということでしょう。
それはつまり、Googleはアクセス数を見て上位表示させているわけではないということです。アクセス云々よりも、Googleの「ユーザーに役立つサイトを紹介する」という理念により、順位を決めていると推察できます。
アクセス数を分析することで様々な考察ができて面白いですね。ぜひこれから求人サイトを作ろうと考えている方は、SimilarWebを活用して市場調査してみてください。
アクセス数を公開している求人サイトを参考にする
2000年4月から運営する求人情報サイト「Q-JiN」では、自社サイト内でアクセス数の推移をグラフと解説付きで公開しています。
参考:求人情報サイトQ-JiNにおけるアクセス推移:求人情報サイトQ-JiN
SimilarWebは第三者の企業がネットワーク上のトラフィックを分析しているので、どうしてもデータの正確性が異なります。そのため、運営元が直接公開しているデータの方が信憑性があると言えるでしょう。
※ちなみに、Q-JiNの2020年1月度のアクセス数は約355万PVということですが、SimilarWebでは35万PVとなりました。約10倍となりますが、データの収集方法が違うため、差があるのは許容しなくてはいけません。
通常、アクセス数は内部情報のため、第三者に見られたくない情報です。しかし、一定のアクセス数がある求人サイトは資料などでアクセス数を公開している場合があります。気になる求人サイトがあれば、資料請求して確認してみましょう。
新規求人サイトが目標にするアクセス数とは
筆者はよく「求人サイトはどのくらいアクセス数があれば良いのでしょうか?」と聞かれます。アクセス数はあればあるほど良いのは間違いないですが、ただアクセスがあるだけでもいけません。
変な話、お金を出したらいくらでもアクセス数は増やすことができます。アクセスを増やすためだけのツールも存在します。意味のないアクセスを増やしてもそれはサイトの成功にはならないため、非常に難しい質問です。
ただ、そうは言っても一定の目安がないと集客活動に力を入れられないという人もいるでしょう。そんな時は「まず1日100人がアクセスしてくれるサイトにしましょう」と伝えています。
求人サイトは「仕事探し」という目的がはっきりしているため、他のサイト形態と比べて行動を起こしやすいです。100人の内、何人かは会員登録をしたり、実際に求人応募してくれるかもしれません。
ひとつの求人情報だけ見て去っていくというケースは少なく、PVが増えやすい傾向にあります。そのため、「1日100人・月1万PV」をひとつの目安にすると良いでしょう。
1日100人のアクセスを達成している頃には、日に日にアクセスが増えていくことでしょう。アクセスが増えることで、企業への営業活動もしやすくなります。売上アップにも繋がっていくでしょう。
まとめ
求人サイトを成功させるためには、多くのアクセスを集めなければいけません。アクセスを集めるためには、魅力的な求人情報を掲載するのが一番ですが、アクセス数が少ない段階では求人集めにも苦労するでしょう。
そんな時に競合サイトや気になるサイトのアクセス数を調べることは大切です。特にあなたの求人サイトと条件が近いサイトのアクセス数を調べることで、対抗心が芽生え、モチベーションアップになります。
求人数が集まらなければ、就活に役立つブログを書いて情報コンテンツを増やすことができるでしょう。コンテンツを充実させればSEO対策にもなるため、アクセス数が増えていきます。
また、競合サイト同士を比較することもできます。AサイトではSNSから集客している。BサイトはSNSを使っていない。AサイトはBサイトの5倍のアクセス数がある。ならあなたのサイトでもSNSを活用してBサイトを上回ることができるかもしれません。
このようにアクセス数ひとつとっても様々な戦略を立てることができます。ぜひ今回の記事を参考に、求人サイトのアクセス数を調べてみましょう。