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求人サイトの運営で必要なたった一つのこと

求人サイトの運営で必要なたった一つのことのイメージ

求人サイトの運営で一番必要なこととはなんでしょうか?まず結論から言います。それは「正しい情報を伝える」ことです。

「そんなの当たり前じゃないか!?」と思われる方がほとんどだと思います。そうです。当たり前のことです。しかし、残念なことにそうじゃないケースも増えているのです。

特にネットは匿名性が強いだけに、誤った情報が公開されやすい場所でもあります。

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ネットには誤った情報がある

有名なケースと言えば、IT企業の大手であるDeNAが運営していた健康・医療系キュレーションサイト「WELQ(ウェルク)問題」でしょうか。

※キュレーションサイトとは、特定の情報をまとめて紹介するサイトの形態を指します。

WELQ問題を簡単に説明しますと、WELQ内に書かれていた医療情報が信憑性に乏しく、誤った情報をユーザーに伝えていること。そして他のサイトから文章や画像をコピーして掲載していたという著作権侵害があったことです。

この事実により、SNSや各ニュースサイトで取り上げられ、WELQは情報の削除とサイトの停止に追い込まれ、運営者であるDeNAは責任を追求されました。2017年になってだいぶ終息してはいますが、未だに終わっていないと思います。

ただ、この件に関しては求人サイトとは別ですので詳しい言及を避けたいと思います。以下のサイトで詳しく紹介されていますので、ご参考ください。

参考:「WELQ問題」の本質とは何か | 東洋経済オンライン

しかし、これはキュレーションサイトや医療・健康系のサイトだけの問題ではありません。他の業界・ジャンルでもそうですし、ネットだけの問題とも言えません。求人業界でも同様に情報の信憑性が問題視されています。

まずは以下のページをご覧ください。

参考:平成27年度ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を公表します |報道発表資料|厚生労働省

厚生労働省が報道機関向けに発表した、「求人票で嘘があった件数」を公表しているページになるのですが、平成27年(2015年)度で10,937件あったそうです。

ハローワークは実際に職員が求人票をチェックして厳選なる審査を行っています。求人掲載には細かい申込手順があります。

参考:ハローワークインターネットサービス - 求人申込み手続きの流れ

にもかかわらず、(厚生労働省が把握しているだけでも)”年間1万件以上の嘘求人”があるわけです。

ハローワークだけでなく、ネットで「求人 嘘」で検索すると求職者の嘆きの声が多く投稿されています。これは求人業界としてもなんとかしなければいけない問題だと思います。

大手求人サイトでは以下のようなFAQを公開しています。

求人サイト側でお問い合わせを受け付けているものの、基本的には求人情報を掲載している企業に任せていると言ったところでしょうか。

ただこれは客観的に見ても仕方がないと思います。求人サイト側で求人情報を審査するにしても限界があります。

誤字脱字や明らかな入力間違いを指摘することは出来るでしょうが、入力された募集要項に対して事実かどうかは結局のところ掲載する企業に任せるしか無いのです。

仮に一から募集要項を精査して代わりに登録し、求職者との間を持つことも出来るでしょうが、そうなると派遣や「有料人材紹介業」に該当します。

参考:民間企業が行うインターネットによる求人情報・求職者情報提供と職業紹介との区分に関する基準について

ですので、求人情報を掲載する場所を提供するという目的で運営している求人サイトにとっては、確認するにも限界があるのです。

求人サイト運営者が情報の信憑性を保つには?

では求人サイト運営者はどうすれば良いのでしょうか?それは「採用企業と信頼関係を持つ」ということではないでしょうか。

別に直接採用企業と交渉したり募集要項を詳細に検査する必要はありません。ただただ求人サイトとして「信頼してもらえる作りになっているか?」が重要ではないかと考えています。

採用企業もお金を出して人材募集をするわけですから、最初から悪意を持って求人掲載しているというのは稀だと思います。(もちろん、悪意を持って利用している企業も一定数いるでしょうが・・・)

ただ、誤った情報になってしまうのは”わからない”ことが原因のように感じます。どんな募集要項にすれば良いか?、どんな内容であれば正しく伝わるか?それがよくわからない状態で求人募集をしているので、結果として誤った情報になっているのでしょう。

ですので、”わからない”を解消するために、求人サイト内のマニュアルや・ヘルプを充実させたり、お問い合わせ窓口やフォームを用意してサポートすることが大事だといえるでしょう。

当たり前のように感じられるかもしれませんが、ネットサービスというのはサポートが行き届いていないケースが多いです。大手サイトでも「サポートはネットの情報のみ」というところも多いです。

テレフォンオペレーターを用意するようなサポート窓口は用意できなくても、文章や画像、動画などで操作を説明し、わからないことがあれば相談できるお問い合わせフォームを用意し、出来るだけ迅速に返信する。

こういう当たり前だと思われるようなサポートの積み重ねが、求人サイトとしての信頼性に繋がってくるのではないでしょうか。

これは採用企業に対してだけでなく、求職者に対しても同じことです。求職者に対しても出来るだけわかりやすいサイト構築を心がけることで、求人サイトとしての信頼性を得ることができます。

間違いを恐れるのではなく、間違ったときにどう対処するかが重要

いくら詳しく情報を記載し、お問い合わせフォームなどを用意してサポートを充実させたとしても、間違いは起こります。人間が利用するものですから、誤解や認識の相違などで、どうしても間違いは起きるものです。

重要なのは間違いを起こさないようにするのではなく、「間違いが起きたときにどう対処するか?」ではないでしょうか。

間違いや失敗、トラブルがあるということを前提に、「ではどうすれば良いのか?」ということを考えていれば、未然に防ぐことが出来ますし、仮に間違いが起きた後でも「こうやって対応する」と決めておけば、被害を最小限で食い止められるようになります。

ですので、求人サイトを運営するときは「間違いがある・クレームがある」と言うことを前提に、取り組んでいただければと思います。

正しい情報を伝えるためには運営者も勉強が必要です

勉強というのは法律の勉強や労働条件に関する勉強ではありません。もちろん、これらに対する最低限の知識を身につける必要はあるでしょうが、それだけでなく「求人サイトの運営者としての勉強」が必要なのです。

「どんな文章や画像を掲載すれば正しく情報が伝わるのか?」
「どんなサイト設計をすれば操作間違いを減らせるのか?」
「お問い合わせが来たときにどう返事をすればユーザーは納得してくれるのか?」

などはサイト運営の基本としてあるでしょうし、求人システムの管理や操作方法に関する知識もそうです。実際に運営してみないと分からないこともあると思います。

今までサイト運営の経験があったとしても、求人サイトの運営がはじめてだとしたら、またやり方も変わってくるでしょう。「自分は知っている」と思わずに、一から学ぶことが大事になります。

求人サイトの成長とともに運営者も成長する。それが”正しい情報を伝える”という意味でも必要不可欠なことであると思います。

JOB-PLACEも正しい情報を伝えられるように努力します

当方も求人サイト構築サービスを提供する側として、ご購入いただくお客さまに全ておまかせするのではなく、正しく利用していただくための努力をしていきたいと思います。

求人システムの改善やマニュアル類の充実、当運営ブログでの情報公開など、求人サイト運営者の方が正しい情報を身に着けていただくための努力をしていきたいと思います。

単純に「求人サイトを作って終わり、求人システムを売って終わり」のサービスではなく、”作った後も参考にしてもらえる・利用してもらえる”サービスを目指しています。

例え当方のサービスを購入したお客さまでなくても、求人サイト運営者の方が参考にしてもらえるような情報があれば、トラブルを少しでも減らせるのではないでしょうか。

求人ビジネスを推奨する側がこういうスタンスでいることで、ひいては求人業界全体の向上にも繋がると信じています。そう思い、できることから一つずつ始めたいと思います。

ぜひこれから求人サイトを運営しようとされる方も、常に「正しい情報を伝える」という観点を持って業務に取り組んでいただければと思います。

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