現代はインターネットがあることで個人でも手軽にビジネスがはじめられるようになりました。ネット上には多くの情報がありますので、稼ぐ手段はどんどん増えています。
個人だけでなく法人も同じです。法人向きのWebサイトやサービス、商材も多くありますので、本業とは別に新しいビジネスを行い、事業範囲を拡大しやすくなりました。
特に求人ビジネス(人材ビジネス)は兼業がしやすいです。贅沢な資金も場所も必要ありません。必要以上に時間を取られることもないので、本業をしながら行うことが可能です。
そこで今回はなぜ求人ビジネスが兼業向きなのか?を説明するとともに、求人サイトを作ってビジネスの可能性を拡げる方法についてお話したいと思います。
兼業とは
兼業とは「本業の他に別の事業や仕事を重ねて行うこと」を言います。「兼業農家」や「兼業主婦」といった言葉を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
なにかメインとなる仕事を行っている状態(本業)で、他の仕事もすることです。農家の場合なら農業をしながら飲食店を経営したり、コンサルティング業をすることを指します。
ちなみに副業とは異なります。副業は「週末起業」とか「内職」などのように、本業とは別に、本業よりも低い時間や労力で行う仕事のことを指します。
ひとつの業種・業態にこだわっていると、限られた市場に収まり、一定以上売上が伸びにくいです。しかし、兼業を行うことでビジネス範囲を拡大し、新たな収入源につなげることができます。
専業で同じ仕事だけをしていると時代の流れに大きく左右されます。仮に顧客のニーズがなくなり、市場規模が縮小したら収益の見込みが無くなります。いずれ廃業・倒産の道をたどることでしょう。
今は情報化社会で顧客のニーズが急速に変化していますから、リスクヘッジを行う意味でも兼業して他の事業を行い、収入源を複数確保するのは企業として大変重要な戦略だといえます。
兼業で求人ビジネスを行う方法
実際に兼業のメリットや必要性について感じられている方も多いと思いますが、 「何を兼業すればいいのか?」というのが思い浮かばず、二の足を踏まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方に「求人ビジネス」をオススメします。求人ビジネスとは大まかに言えば労働者を集め、企業に紹介するビジネス・サービスのことを指します。詳しくは以下の記事をご参考ください。
求人ビジネスはどなたでもはじめやすいビジネス形態です。今までの仕事で得た知識や取引先の情報を活用することができるので、経験を活かしやすいです。
どんな仕事でもひとりでやるのは限界があります。そして会社を大きくするためには良い人材を確保しなくてはいけません。そのため、求人はいつの時代もどんな業種でも需要があります。
あなたも取引先から「人がいなくて困ってる」「誰か良い人いない?」と相談されたことは一度や二度ではないと思います。特に今の日本は人材不足社会なため、どこの企業も労働力を欲しています。
兼業を行うなら需要がある仕事をする方が成功率は高まります。その点で言えば、求人ビジネスは需要も高く、今までの経験も活かしやすいビジネス形態といえるでしょう。
具体的に求人ビジネスを行う場合、一番わかりやすいのは「求人サイトを作る」ということです。特にあなたの仕事がその業界ならではの仕事であれば求人サイトも作りやすいでしょう。
通常、求人サイトを作るには多くの資金や技術が必要となりますが、当サイトのように求人サイト構築を行っている業者に依頼すれば、比較的低予算ではじめることが可能です。
求人サイトがあればすぐに求人ビジネスをはじめることができます。まずは自社の求人や既存クライアントの求人情報を掲載し、徐々に営業範囲を拡げるようにすると兼業しやすいです。
求人サイトの運営方法については当運営ブログにて詳しく紹介しています。専門的な情報を包み隠さず公開していますので、そういった点でも求人ビジネスをはじめやすいといえるでしょう。
有名企業も求人ビジネスを兼業している
求人ビジネスを兼業にすると言ってもあまりイメージが浮かばないかもしれません。しかし、本業とは別に求人ビジネスを兼業している企業も増えています。
都市銀行であり、3大メガバンクの一角を占める「三井住友銀行」は、銀行業務とは別に人材サービスも行っています。
参考:三井住友銀行(SMBC)を中心とした派遣や転職、求人ならヒューマン・インベントリー
「三井住友銀行を中心とした~」と書かれていますが、自社やグループの求人だけでなく、職業紹介事業者として求人を行いたい企業向けに人材を紹介しています。
別会社になっているので兼業とは異なるかもしれませんが、三井住友銀行の役員移動のお知らせを見ると人事異動に含まれているため、「同じ企業の別サービス」といっても過言ではないでしょう。
同じく、大手新聞社の「日本経済新聞(日経)」も「日経キャリア」という求人サイトを運営しています。
参考:転職は日経キャリアNET-転職求人情報や転職セミナー情報サイト
求人情報の取り扱いだけでなく、スカウトやコンサルティングなどの転職支援も行っています。マスコミ関係だけでなく他業種も扱っており、まさに兼業から生まれたビジネスだといえるでしょう。
他、ゲーム開発やCGコンテンツの制作をしている「シリコンスタジオ」は、人材派遣サービスも行っています。
参考:ゲーム・映像業界の求人・採用・人材派遣|シリコンスタジオエージェント
こちらは本業を活かした別事業として求人ビジネスを行い、利益を上げている好例だといえるでしょう。人材支援を行うことでゲーム業界全体の底上げにも貢献しています。
このように本来行っている業務とは別に求人ビジネスを行い、事業規模を拡大している企業もあります。人材不足の世の中ですから、この流れは加速していくことでしょう。
兼業しているとピンチのときに助けられる
株式会社ミクシィは日本発のSNSであるmixiを立ち上げた会社で、今は「モンスターストライク(通称、モンスト)」に代表されるようにゲーム事業が拡大している会社です。
mixiは2004年に運営を開始し、日本の会社が作ったSNSとして爆発的な流行となりました。筆者もmixiを利用したことがあり、mixi経由で仕事の依頼を受けたこともあります。
一時はみんながmixiを利用し、繋がりあっていましたが、TwitterやFacebookなどの他のソーシャルサービスの登場により、次第に利用されなくなりました。
ミクシィもmixiからの収益が減少し、株価も下がり続けていました。いよいよ経営が危ないと言われていたところ、モンストの開発と成功により、莫大な利益を生むことになりました。
このような起死回生のチャンスをつかめたのも、SNS事業とは別に「Find Job!」という求人サイトを運営し、求人ビジネスを行っていたからではないでしょうか?
ミクシィの事業報告書を見るとFind Job!は堅実な成長を続けていたようです。Find Job!はIT・Web業界に特化した求人サイトであり、Web業界は成長し続けているので当然かもしれません。
もし、mixiがヒットしたからと言ってそれだけに専念していたら、今日の成功はなかったように思います。ひとつの業務にこだわらず、自社でできることを見つけ、兼業することで成功のチャンスをつかみました。
これはミクシィのように上場企業だから当てはまるということではありません。中小零細企業でもひとつの業務にこだわらずに、複数の業務と兼業することで、ピンチが起きたときも這い上がるきっかけになるのです。
そのためには今の仕事と並行しながら行うことができる、求人ビジネスや求人サイトの運営は兼業として最適な手段であるといえます。
兼業を成功させるたったひとつの条件
兼業を成功させるために必要な考え方があります。それは「無理をしない」ことです。新しくビジネスをはじめるからといって、無理して予算や時間を投入すると、本業に支障をきたす恐れがあります。
今の仕事を続けつつ、無理のない範囲で情報収集をして、一定の資金が貯まった時に兼業となるビジネス(今回の場合は求人ビジネス)を行うようにするとバランスが良くなります。
兼業農家でいえば朝に農作業をして、昼以降にお店を開いたり、コンサルティング業を行います。無理のない範囲で時間調節をし、その時にできる業務をするのです。
求人ビジネスの場合、毎日作業しなくても構いません。まずは求人サイトを立ち上げたり、求人サイトで扱う業種に関するブログ記事を書いてもいいでしょう。
あるいは取引先から「良い人材いない?」と相談された時に自社の求人サイトを紹介し、求人掲載する程度でも良いと思います。最初は積極的に求人情報を集める営業活動をしなくても構いません。
まずは「本業と並行して兼業できる」という実感を持つことが大切です。そのためには少しずつ業務を行い、小さな成功体験を積み重ねていのが大事です。
求人ビジネスに限らず、サイト運営は熱しやすく冷めやすい人が多いです。作るまでは意欲的だった方も、いざサイトを作って公開した後は何もできないという方が少なくありません。
兼業していきなり全力で仕事に取り組むのは大変です。本業が疎かになる可能性もあります。モチベーションを保ちつつ業務を行うには、自分ができる範囲で行動し無理をしないことです。
それが本業と兼業しながらビジネスを成功させる近道になることでしょう。
まとめ
当方は主にWeb制作業を行っていますが、Web制作以外にもいろんな事業を兼業してきました。
- 無料レンタルサーバーの運営
- 無料掲示板サービスの運営
- オリジナルブログの開発と販売
- 会員制ポイントサービスの運営
- メルマガ配信サービスの運営
- Web関係の営業代行
- 人材コンサルティング
などなど、Webに関係した業務ではありますが、制作の枠にとどまらず、その時できること・やりたいことに挑戦するようにしていました。
ある時、あれこれやっては中途半端になると思い、事業内容を絞ろうと思いました。サイト売却をして資金を確保し、競合会社が多いWeb制作をするのは止めようとしました。
それをある社長さんに話したところ、こう言われました。
「新しい事業がしたいのなら今の事業をしながらにした方が良いです。その方が売上も計算できるし、万が一新しい事業が上手く行かなくてもやり直すことができます。3つなら4つ、4つなら5つと増やせば良いのです。自分で事業範囲を狭めるのはよくないですよ」
と言われました。事業を減らすのではなく、増やすという考え方です。たとえ今の事業(当方の場合はWeb制作)が上手くいってなくても、いきなりそれを切ると売り上げがゼロになります。
全く需要がない事業は別ですが、そうでない場合は残すことで新事業を行った場合の保険につながります。特にWebの場合はランニングコストもあまりかからないので、残してもそうデメリットにはなりません。
このアドバイスをきっかけに、意欲的に取り組んでいないサービスでもそのまま残すようにしました。今もそのサービス経由から仕事の依頼があったりして助かっています。
求人ビジネスをはじめる場合でも同じことが言えるのではないでしょうか?新しく事業を立ち上げるからといって、今までの仕事を止める必要はありません。兼業して続けていけば良いのです。
もし「今の事業だけだと将来が不安…」だと感じられている方は、兼業して求人ビジネスをはじめられてはいかがでしょうか?きっと新たな収益への可能性が拡がることでしょう。