スタートアップとは、ビジネス用語で起業したり新しいビジネスをはじめる人(組織)のことを指します。特にIT業界は参入障壁が低いので、スタートアップ企業が生まれやすいです。
先日もCASHというオンライン上の質屋サービスが、大手IT企業のDMMに買収されると話題になりました。
参考:DMMがあの「CASH」を70億円で買収するワケ | インターネット | 東洋経済オンライン
CASHはその独特なサービス内容から多くの話題を集めました。何度か炎上もしていたと思います。しかし、サービス公開からわずか数ヶ月で70億もの価値を生んだわけですから、大きな成功だったといえるかもしれません。
IT/Web業界ではCASHのようなスタートアップ企業が毎年のように生まれています。成功する企業もあれば失敗する企業もありますが、誰でもアイディアさえあればチャレンジできる土壌があります。
そしてその中でも求人ビジネスはスタートアップで成功するにはおすすめなビジネスだと言えます。なぜ求人ビジネスはスタートアップにおすすめなのでしょうか?
求人ビジネスは上場につながりやすい!?
ITを使った求人ビジネスを行っているスタートアップは多いです。しかもただ起業するだけでなく、短期間で上場まで成し遂げる企業も現れています。それも1社だけではありません。
2017年6月30日にアルバイト・パート専門の採用コンサルティングを行っている「ツナグ・ソリューションズ」がマザーズに上場しました。採用担当者の業務軽減や採用の最適化を行い、利益を上げています。
9月14日にはビジネスSNSを運営している「Wantedly」がマザーズに上場しました。SNSを通して仕事仲間や職場を探せる、新しい形の人材マッチングとして注目を集めています。
そして11月28日には飲食業界に特化した求人ビジネスを行っている「クックビズ」がマザーズに上場します。人手不足が深刻な飲食業界を人気の業界にするという使命のもと、飲食に特化した求人サイトを運営しています。
その他、アサインナビという人材マッチングサイトを運営している「エル・ティー・エス」や人材派遣業向けのシステムを販売する「ビーブレイクシステムズ」など、求人ビジネスに関連した上場企業は多いです。
求人に対する需要が高い
求人ビジネスを扱う上場企業がこれほど多いのはなぜでしょうか?特に2015年辺りから求人に対する需要が増えており、最近では「有効求人倍率がバブル以来の高水準」などとニュースになることもあります。
参考:有効求人倍率、バブル期超え 4月1.48倍 |日本経済新聞
上記は半年前の記事ですが、現在でも状況は変わっていません。有効求人倍率は依然高水準を保ったままです。
参考:有効求人倍率 9月も高水準 1.52倍、正社員は最高|日本経済新聞
なぜこれほどまでに求人の需要が高いかというと、現在の日本は少子高齢化が進み、人手不足だからです。移民でも入れない限りこの現象は当分続くと考えられているため、今後も有効求人倍率は上昇すると予測されます。
このように社会的な要因から求人に対する需要は高いのです。ビジネスで成功するには需要がある市場をターゲットにするのが一番です。その点、求人ビジネスはクリアしているといえるのではないでしょうか。
業務内容がわかりやすい
スタートアップではじめるビジネスは業務内容が伝わりにくい事がよくあります。しかし、求人ビジネスならその点も安心です。顧客に対する認知度が高いからです。
人材紹介にしろ求人広告にしろ、求人ビジネスは業務内容がわかりやすいです。求人という仕事が昔からあり、誰もがその業務内容を理解していると言っても過言ではありません。
たとえば求人サイトで求人情報を掲載するにしても、仕組みが理解できないという人は少ないです。なぜなら現代の仕事探しはネットを利用するのが一般化しているからです。
そして、業務内容がわかりやすいと投資をしてもらいやすくなります。スタートアップではたびたび資金調達が困難になりますが、出資者に対しても業務内容がわかりやすいと有利に働くのではないでしょうか。
このようにスタートアップにおける「業務内容のわかりやすさ」というのは、事業を成功させる大きな武器になるのです。
独創的なアイディアでなくても良い
冒頭でご紹介したCASHは独創的なアイディアがあるWebサービスだと思いますが、求人ビジネスの大半はその限りではありません。誰もが思いつくアイディアでも成功するチャンスは眠っています。
たとえば11月28日に上場するクックビズは当ブログでもよく話題に出しており、良い求人サイトだと思います。赤を基準にスッキリしたデザインで、見やすく・わかりやすいです。
ただ、求人サイトをご覧いただくと、何か特別なコンテンツ・サービスがあったり、機能があるわけではありません。求人サイト上で提供しているコンテンツはよくあるものです。
※深く掘り下げればそのようなコンテンツもあるかと思いますが、筆者が調べた限りでは目を引くコンテンツは見当たりませんでした。
強いて挙げれば飲食コンサルタントに相談できる「転職支援サービス」がオリジナル要素だと思いますが、これも平たく言えば職業紹介や転職エージェントなどでよく見かけるサービスです。
それなのにクックビズが求人サイトをメインに上場まで成功できたのは、独創的なアイディアというよりも、”発想の転換”と”需要の掘り起こし”をしたからではないでしょうか。
飲食業界は慢性的に人手不足であり、常に求人の需要が高い業界です。そこに適切な人材を送り込むことができれば、売上が上がっていくことは想像に難くありません。
ただ、需要の高さに対して「給料が安い」「仕事がきつい」といった負のイメージがあるため、応募者は少なく離職率の高い業界でもありました。需要に対して供給が追いついていません。
そこで飲食業界に対する負のイメージを払拭するような求人サービスを行い、正しく人材マッチングができる環境を準備したことで、求人サイトとして成長していったのだと思います。
これは飲食業界に限らず、その他の業界でも当てはまるのではないでしょうか?求人サイトという昔からあるサービスや、飲食という誰もが思い浮かぶジャンルであっても、需要を適切に見抜くことで成功する可能性があるのです。
求人サイト自体はたくさんあり飽和状態ではありますが、クックビズのように適切に市場を見抜くことで、まだまだ成功できる可能性は残されている分野だと思います。
求人ビジネスなら低コストではじめられる
スタートアップとして成功するにはなにより「低コストではじめられる」事が重要になります。最初から莫大な資金が必要になると、どんなに良いアイディアがあっても実現するのが困難になるからです。
たとえばお店を開業する場合、最低でも1000万円は自己資金が必要になるでしょう。仮に資金を用意できても物件探しや改装工事、人材集めなどにも時間がかかりますので、すぐに運営できるとは限りません。
その点、求人サイトを使った求人ビジネスは低コストではじめられます。当方のように求人サイトを作れる業者も多く、求人システムを手軽に使えるパッケージ製品も多く売られています。
ランニングコストとしてサーバーの利用料金もありますが、それも月数千円です。ネットの回線費を合わせても月1万円にも満たないでしょう。これだけの低コストなら自身の貯蓄で十分チャレンジできるのではないでしょうか?
初期投資にお金がかからないと、早くビジネスを実現できるようになります。ビジネスの世界は早い者勝ちですから、アイディアを思いついた時に即実行することが成功への近道となるのではないでしょうか。
まとめ
ビジネスのアイディアがあって、低コストで実現できるとわかり、それをやってくれる業者やサービスも見つかった。それでも実際に行動できないという人は多いです。
いくら低コストではじめられるとは言え、実際に起業するにはある程度のお金と時間が必要になります。そこには責任も伴います。自分でサービスを作れる人ならまだしも、そうでない場合は他者も巻き込むことになります。
ですので、いくらスタートアップとして起業したいという気持ちがあっても、躊躇してしまいます。筆者もこれまでアイディアだけで止めたサービスはゴマンとあるので、不安な気持ちは理解できます。
しかし、結局のところ成功するかしないかは誰にもわからないのです。どんなに素晴らしいアイディアがあっても失敗することはあるでしょうし、逆に「こんなアイディアが成功するの!?」と思うこともあるでしょう。
ただ、ひとつだけ言えるのは、「やらずに後悔するよりやって後悔する方が良い」のではないでしょうか?やって失敗した場合は「失敗した」という結果が出ます。その時は辛くても自分の中で白黒つけることができます。
しかし、やらないと結果は誰にもわかりません。成功したか失敗したかわからないまま、一生そのもやもやを抱え込むことになります。「あの時やっていればよかった…」と後悔しても遅いのです。
少なくとも今回ご紹介した企業のように、求人ビジネスをして成功した企業はあります。それも大手や有名な会社ではありません。どれもスタートアップ企業と言える、若い会社です。
そんな若い会社がスタートアップで求人ビジネスを選び、上場まで達成しているわけですから、これから求人ビジネスを行うにしても大きな自信へとなるのではないでしょうか?
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