ノウハウ

CMSで求人サイトを運営する際の正しい使い方

CMSで求人サイトを運営する際の正しい使い方のイメージ

CMSとはコンテンツ・マネジメント・システム(Contents Management System)の略で、日本語では「コンテンツ管理システム」とも言います。

HTMLやプログラミングの知識がない方でも、比較的かんたんに情報(コンテンツ)の追加や編集が可能なことから、現在では多くの方が利用しています。

日記感覚で文章を書いたり、画像を追加し、装飾を施して読みやすいページを作成することができます。また、デザインやレイアウトの変更も容易に行なえます。

このようにWebサイト制作において使い勝手の良いCMSというツールが誕生したことで、個人・法人問わず自分のサイトを持つ人が飛躍的に増えました。

当サイトで提供しているJOB-PLACEも、求人専用のCMSとして開発しているものです。求人サイトを作るための機能をふんだんに盛り込んだCMSになります。

はじめて求人サイトを運営する方にも使い勝手がよく、これまでWordPressなどのCMSを使ったことがある方もとっつきやすいツールになっています。

ただ、CMSは便利な半面、難しい部分もあります。どのCMSにも言えることがですが、多機能がゆえに覚えることが多いのです。

いくらかんたんにコンテンツを追加できるとはいえ、Webに詳しくない方にとっては扱いが難しいです。各機能を覚える必要もあるし、ひと目見て用語が理解できない時もあるでしょう。

使いこなすにはある程度学習する必要があるため、時間がかかります。結局は「ちょっと記事を書いて終わり」になってしまう人が多いです。

しかし、せっかく便利なCMSをただ日記代わりに使うのはもったいないですよね。Web制作者のように使いこなすまで行かなくとも、せめて求人サイト運営は行えるようになってほしいです。

そこで今回は「CMSで求人サイトを運営する際の正しい使い方」について説明したいと思います。

内容はJOB-PLACEだけでなく、他のCMSでも通用すると思いますので、ぜひCMSの使い方について悩まれている方はご参考ください。

目次[非表示]

運営方針を決める

Policyを掲げている女性

まず最初にCMSを使う上での方針を決めます。求人サイトに限った話ではありませんが、「どうやって運営するか?」という運営方針(目的や目標)が必要になるからです。

ただ「求人サイトを作って求人ビジネスがしたい!」という意思だけでは方向性が定まりません。求人サイトを作っただけで満足し、運営が疎かになる可能性があります。

長く求人サイトを運営していくためにも、具体的な運営方針を決めて目標に対して出来ることを一つずつクリアしていくように、道筋を作るのが大事だといえるでしょう。

「でも運営方針ってよくわからないよ。ただ企業から求人情報をもらって、求職者にアピールするだけじゃ駄目なの?」と思うかもしれません。

それはそれで間違いではないのですが、もう少し具体的な運営方針を決めたほうが良いです。具体的に決めることで、目標がハッキリしてきます。

例えば当サイトの場合、「求人サイト構築」というサービスの提供だけでなく、「求人ビジネスに対する情報を広める。そのためのコンテンツを用意しよう」という運営方針があります。

そのために運営ブログを作って「求人ビジネスとはこういうものです」と紹介したり、「こうやって求人サイトを運営すれば上手くいきます」といったノウハウを公開しています。

オリジナル記事を定期的に増やしていくことで、お客さまに信頼してもらえるようになりますし、事業者として説得力が生まれます。新たな依頼にも繋がっています。

ですので、あなたが求人サイトを作る場合も「どうなればいいか?」という目標を決めて、それに対して「どうすればいいか?」という方向性を決め、そこに向かって進むようにしていただければと思います。

アカウントを作成し、担当者を決める

アカウント作成の担当者を決めているイメージ

会社など複数人でCMSを利用している場合、担当者を決めて役割分担することで、一人あたりが抱えるコンテンツ管理の負担を軽減させることができます。

JOB-PLACEやWordPressもそうですが、CMSにはアカウント管理機能というものがあり、複数のアカウント(管理画面にログインできるユーザー)を設定することができます。

担当者ごとにアカウントを作成し、操作する範囲やコンテンツを決めておくことで管理も楽になります。そうすることで操作に対する学習コスト(覚える時間など)も減るでしょう。

ただし1点注意を挙げると、誰が何をしたかというのは共有するようにしてください。CMSによって操作履歴を閲覧できる場合もありますが、それだけでは不十分でわかりづらい時があります。

会社なら社内のホワイトボードやメールなどで情報共有しておくことで、担当者が病気などで休んで居ないときでも、管理の混乱を最小限に抑えることができるでしょう。

毎日管理画面にログインする

管理画面にログインしているイメージ

求人サイトを構築したばかりの頃は情報が少ないのでやることがないかもしれません。しかしそれでも毎日管理画面にはログインするようにしてください。

毎日ログインすることが習慣になると、「サイト運営をしている」という実感を持つことができます。また、サイト上のふとした異変に気づけるようにもなるででしょう。

例えば会員の動向です。当方で以前運営していた会員サイトであったのですが、いたずら目的で何度も会員登録をする人がいます。いたずら目的の人はプロフィールを完成させませんから、すぐにわかります。

同じ人が2つ3つと登録するのはまだマシですが、複数メールアドレスやIPアドレスを使い分けて何度も会員登録をする人がいます。目的は定かではありませんが、Webとはいえデータは有限なので迷惑行為です。

もしそのまま放置していると事態はどんどん悪化します。真面目に運営しているユーザーにとっても悪影響を及ぼしかねず、サイトに悪評が立つ可能性もあるのです。

そういった最悪の事態を避けるためにも、できるだけ毎日管理画面にログインして状況確認をしましょう。一日5分でも構いません。ログインして見ることが大切です。

毎日ログインすることで早急に異変を察知することができますし、それに対して出来る限りの対策を行うことができます。当方で管理していた会員サイトはデータを削除したり、IPアドレス制限などをしていました。

その結果、被害を最小限で抑える事ができたので、あなたも毎日管理画面にログインして登録データに異変がないか確認するようにしてください。

データ分析をする

求人サイトに関するデータを分析

CMSを使うと管理画面からデータの移り変わりを確認することができるので、蓄積されたデータを集客やマーケティングに活用することができます。

データ分析と言えば大げさに聞こえるかもしれませんが、会員の登録数や求人応募数などを見る程度で構いません。求人サイトですから、これらのデータは毎日何かしらの変化があります。

単純に「昨日と比べて今日はどのくらいの登録数があるか?」「どの年代の利用者が多いのか?」「新規登録と退会の割合はどのくらいか?」などを見る程度で構いません。

ただし、見ると言っても個人情報に関することですから、勝手に編集しないように注意しましょう。いくら管理者でも個人情報を書き換えるのはトラブルの元になります。

JOB-PLACEだと求人情報のアクセス数を記録していますので、アクセス数が増えている求人情報を調べて、どういう求人情報が人気なのか把握しておくことは、営業活動をする上でも大事になります。

また、データが蓄積されていくことで自身のモチベーションアップにもなります。増えたにしろ減ったにしろ数字として形になって現されることで、サイト運営に対する意欲も高まります

定期的にデータ分析をして、現在の求人サイトはどういう状況なのか?を把握するようにしてください。会社で運営している場合は、会議資料として持ち寄って相談するのも有効だと思います。

※JOB-PLACEにはCSVダウンロード機能がありますので、CSVファイルをダウンロードしてエクセルなどで開き、データ分析しやすい形にすることが可能です。

デザインを変更してユーザーの反応を見る

デザインをイメージする設計図

CMSには見た目のデザインを変更する機能があります。わざわざWebデザイナーに依頼しなくても、CMSを使えば自分でサイトのデザインをかんたんに変更することができます。

デザイン変更と言ってもできることは様々ですが、テーマ(テンプレート)を使って見た目のデザインを一新したり、サイトのレイアウト(配置)を変更したり、文字色や背景色を変えたりすることができます。

※テーマとは簡単にいえばサイトの着せ替えができる機能(ファイル群)です。あらかじめレイアウトや配色が設定されており、テーマを切り替えることで、かんたんに見た目を変更することができます。

サイト構築をした時は「このデザインで良い!」と思える状態であっても、運営していくと「変更したいな」と思う時があります。特にユーザーから「使いにくい・分かりづらい」という批判を受けると変更したくなるでしょう。

そういう時にデザインを変更し、ユーザーの反応を確かめ、どのデザインが好まれるのか?デザイン変更をしてどうアクセスが伸びるのかを分析するのも大事な更新作業のひとつです。

ぜひ気になる箇所があればデザインを変更し、ユーザーからの反応を確かめてみてください。デザイン変更で使い勝手が良くなれば、アクセスアップに繋がります。

なお、サイト全体のデザインを頻繁に変更するのは良くありません。サイトのイメージが定着しづらいし、頻繁に変えるとユーザーも混乱します。

全体ではなく、、サイドバー(*1)に配置してあるウィジェット(*2)を変更する程度にしましょう。それでも十分効果はあります。

※1 サイドバーとは、本文やメインコンテンツとは別(主に左右)にある領域。広告バナーやリンク一覧を表示することが多いです。

※2 ウィジェットとは機能の集合体のような部品を指します。ブログで言うと新着記事やカレンダーのようなものを指します。

お問い合わせを共有して迅速に対応する

お客様ご記入欄があるメモ用紙

多くのサイトには「お問い合わせ」というユーザーが運営者に連絡できる機能があります。サイトに対する質問から、クレーム等が送信されることもあります。

最小限のお問い合わせフォームの場合、フォームから送信した内容(名前やメールアドレスなど)を管理者にメール送信して終わりですが、CMSでは送信内容が保存されます。

※CMSの種類により、お問い合わせフォームの仕組みや内容は異なります。

仮にクレームのような問い合わせがあったとしても、管理画面から確認して情報共有することで、クレームに対して迅速に対応することができます。それが顧客サポートの向上にもつながるでしょう。

また、お問い合わせから求人サイトの改善点を見出すこともできます。人気サイトになればなるほどユーザーは意見を投稿してくるので、求人サイトの問題点を見つけることもできるでしょう。

お問い合わせを単なる連絡手段として受け取るのではなく、積極的に活用してサイト運営に役立ててみてください。

バックアップを定期的に取る

サーバーのデータをCDにバックアップ

CMSはコンテンツを随時追加できるツールですので、日々情報が蓄積されていきます。しかし、運営している時はあまり意識していないと思いますが、デジタルデータであり、有限の資材になります。

サーバーの許容範囲を超えれば動作不全が起きたり、新しくコンテンツを追加できなくなる恐れもあります。サーバーはコンピュータですから、何かのトラブルで壊れたり消去されるかもしれません。

しかし、バックアップを取っていないと復元することができません。せっかくこれまでコツコツ運営してきた貴重なデータ(財産)も、無になってしまうかもしれないのです。

また、求人サイトは第三者のデータを扱っています。会員データはもちろん、会員と企業のやりとりを示すデータもあります。それが消えてしまうと大混乱になるかもしれません。

そういったトラブルを避けるためにも、可能な限りバックアップを取るようにしてください。定期的にバックアップをとっておくことで、不測の事態が起きた時にも対処できます。

だいたいのCMSには手動でバックアップが取れる機能があります。もちろん、JOB-PLACEにもあります。バックアップ機能を活用し、万が一に備えましょう。

まとめ:CMSが使えると顧客にも勧められる

ここまで求人サイトでCMSを使っていく上で必要だと思う使い方や考え方についてご紹介しました。特別な機能や難しい使い方の説明ではないので、CMSに詳しくない方も取り組みやすいと思います。

CMSを使用する上で、筆者は「習うより慣れろ」だと思っています。マニュアルや操作動画を見て勉強するよりも、まずは使い続けることでCMSを身近なものにすることが大事だと感じています。

多機能であったり、操作がかんたんであることも大切ですが、CMSというツールそのものに慣れることが求人サイトの成功につながると思っています。

そしてなにより、あなた自身がCMSの使い方に慣れることで、求職者や企業に説明できるようになります。求人サイトの運営者が直接説明することができれば、説得力が増しますよね。

CMSはかんたんで使い勝手の良いツールではありますが、万能ではありません。使いこなすには多少なりとも努力が必要です。最初は上手くいかない事が多いかもしれません。

しかし、あまり難しく考えずに「まずは慣れる」という意識を持って使用していただければと思います。使い続けていくうちに、自分なりのCMSの使い方が見えてくるようになります。

CMSを使い続けていくことで、サイト運営が楽しくなり、どんどん更新するようになります。サイトの情報量や質もアップし、好循環を生むことになるでしょう。

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