インターネットが普及した現代ですが、「これまでネットビジネスをしたことがない」という方は多くいます。ネットビジネスだけでなく、Webサイトを作ってない(または作ったまま)の方も多いです。
もちろん、「初めて作るサイトが求人サイト」でも良いのですが、求人サイトは求職者・企業含め、様々な目的を持ったユーザーが利用しますので、全くサイト運営の経験がないというのも不安です。
そこでサイト運営の基礎を学ぶためにオススメの方法があります。それは「ブログを運営する」ということです。自分のブログを作って記事を書いていくことで、求人サイトの運営に必要な知識も学ぶことができます。
なぜブログが求人サイト運営に繋がるのでしょうか?その理由を詳しく説明するとともに、求人サイトを構築する前にブログ運営するのをオススメする理由もご紹介したいと思います。
ブログも求人サイトも似ている部分がある
求人サイトとブログはサイト形態や用途としては全く異なる媒体ですが、実装されている機能や操作、設定には似た部分があります。
たとえばブログの「記事を書く」という操作ですが、これは「求人情報を登録する」という操作と変わりません。管理画面に用意された該当のページにある項目(フォーム)に入力して送信するだけです。
機能だけでなくサイトやサービスにも似ている部分があります。無料ブログサービスでは会員登録をして自分のブログを作ることができ、自分専用の管理画面(マイページ)から記事を書いていくことができます。
この「会員登録をする」という手続きですが、これは求人サイトでもよく使用される機能です。求職者が会員になることで求人サイトへの利用促進にも繋がるからです。
自身で会員登録をしてサービスを受けることで、自分が運営者になったときの感じ方も変わると思います。もしかしたら「会員登録は面倒くさいから、会員機能がない求人サイトを作りたい」と思うかもしれません。
会員登録だけでなく、情報の閲覧や検索、ページ移動の操作やフォームの入力など、それ自身は大したことがない操作でも、実際に試すことで自分の意見を見出すことができます。
このように、ブログを通して何が必要で何が不要かの取捨選択をする事もできます。それを後に求人サイトを構築する時の経験として反映し、求人サイト運営に役立てることが出来るのです。
Webツールに慣れることが出来る
ブログにはWebシステム(Webアプリ)が使用されています。ブログなら記事を書く、ネットショッピングなら商品を購入する、宿泊施設なら宿の予約ができるなど、Web上からユーザーが目的の行動を起こすことができます。
これらを総じて「Webツール」と呼ぶことがあるのですが、求人サイトの求人システムには様々な機能が含まれているので、Webツールの集合体と言っても過言ではないでしょう。
基本的には「登録・編集・削除・表示」という動作を行うことになりますが、それぞれ用途が異なります。Webツールを使用した経験がないと難しく感じるかもしれません。
しかし、ブログを運営することでWebツールの操作に慣れることができます。ブログの記事を書くための登録作業や間違ったデータを消す際の削除作業、記事の表示方法を変える設定変更などもよく行うでしょう。
その経験が求人サイトを運営する時や求人システムを使用する時に役立ちます。ブログで経験しておくことで、「間違ったデータを消してしまった!」と言ったトラブルも回避することができるでしょう。
Webツールに慣れることで失敗を未然に防ぐことができるだけでなく、サイト更新をするときにも役に立ちます。求人サイトに限らず、Webサイトは定期的に更新しない限り、成功することはありません。
新しい情報をどれだけ多く追加・更新できることが、そのサイトの価値となり、利益にも繋がるのです。特に求人サイトは求人情報をはじめ、多くのデータが行き来しますから、Webツールに慣れることは非常に重要になります。
もちろん、「慣れている人に頼む」という考え方もできるでしょうが、あなた自身が慣れていないと、いくら優れたツールを使っていても、不測の事態が起きた時に対処することが出来ません。
ですので、「Webツールに慣れる」という意味でもブログはもってこいの媒体であるといえます。
専門用語が身につく
Webサイトには様々な専門用語があります。求人サイトの場合、特に専門用語を使う場合が多いと思います。もし、専門用語の意味がわからないと、サイト運営を円滑に行うことは難しくなります。
筆者はお客さまにサービス内容を説明する時に、できるだけ専門用語を省いてわかりやすい日本語で説明するように心がけています。しかし、どうしても説明が難しくなり、回りくどい言い方になることがあります。
たとえばヘッダー・フッター、ナビゲーション、アカウントなどはその他の媒体でも良く使う言葉なので想像しやすいかもしれません。
しかし、ソートやサムネイル、スライドショーやギャラリーなど、英単語の意味として理解できても、それがどんなものなのか?どう使うか理解できないと想像できません。
ブログでは「ウィジェット」という言葉をよく使うのですが、これはJOB-PLACEの求人システムにもあって、意味としては「機能の集合体。部品」になります。
新しい記事をまとめた「新着記事」や月別に分けた「月別記事」、カレンダーなどはブログの左右に塊として表示されているので、ご存知の方も多いと思います。
しかしながら、「ウィジェット」と呼ばれるとピンとこない方も多いのではないでしょうか?別の呼び方で「ブログパーツ」と呼ぶこともありますが、それでもすぐには想像できないかもしれません。
このウィジェットをマウス操作で簡単に、自由に追加したり設定することができると知ればいかがでしょう?「自分好みのブログやサイトにできる!」と感じられると思います。
このような専門用語を少しでも理解することで、既存のサービスを利用する時はもちろん、当方のようなWeb制作会社に依頼するときにも、誤解やトラブルを避けられるようになります。
特にブログは色んな機能が実装されていますから、サイト運営に必要な専門用語を学べるようになるでしょう。
ユーザー対応があまり必要ない
ユーザー対応には、人対人のコミュニケーション力が求められます。特に求人サイトの場合、様々な人が利用するので、中には悪意を持った方がいるかもしれません。
「ユーザー対応が大変だからホームページを作りたくない」という方もいるぐらいですから、いきなりユーザー対応が必要になる求人サイトを運営すると、疲れて嫌になってしまうかもしれません。
できるだけサイト運営に慣れてない段階ではユーザー対応が必要ない方法にしたほうが良いでしょう。そのような理由で考えるとブログはうってつけの媒体だといえます。
ブログは記事を見る人が居るものの、SNSなどと比べて基本的には一方通行の媒体です。運営者は自分の思うことを好きなように書いて、情報発信することができます。
もちろん、コメントやトラックバック(ブログ同士のデータ共有)機能などでやりとりすることはできますが、それらは非公開にできますし、よほど人気のブログでもない限り、利用が殺到することもないでしょう。
ただし、マナーやルールはありますので、なんでも書いて良いわけではありません。他人を傷つけたり、虚偽の情報を公開すると、SNSや掲示板などで炎上する(一斉に叩かれる)おそれがあります。
あくまで法律を守り、ブログサービスの利用規約を遵守した上で正しくブログを運営することで、外部ユーザーから叩かれるようなことはありません。そういった経験もブログから学ぶことができます。
初期費用やコストがかからない
求人サイトのようなWebサービス・ネットビジネスを最初から無料で行うことは出来ません。オープンソースといって無料で使用することが出来るツールもありますが、技術的知識が必要になります。
しかし、ブログは無料で利用できるサービスがたくさんあります。特別な技術も知識も必要ありません。自分のメールアドレスがあれば誰でもその日からブログを作成することができます。
以下は筆者がオススメする無料ブログサービスです。ご存知の方もそうでない方もぜひ一度サイトにアクセスしてサービス内容をご覧ください。
無料ブログサービスでは多くのユーザーが利用しており、日々改良が加えられています。パソコンが苦手な方でもマニュアルやヘルプが充実していますので、それほど苦にせず使用できると思います。
オススメのブログサービスを3つ紹介していますが、今やたくさんの無料ブログサービスがあります。あなたの好みに合ったサイトでブログを作っていただければと思います。
有料だと失敗できないので慎重になりますが、無料だとチャレンジすることができます。仮に自分に合わないと感じても、止めればいいだけです。一切お金はかかりません。
なお、ブログにも有料ブログ(有料プラン)や、レンタルサーバーに設置して使う場合もあります。ブログ運営で最初からこれらを選択する方もいますが、あまりオススメしません。
最初は無料ブログで始めていただき、操作に慣れた頃に有料にするか検討した方がいいでしょう。その方が「何が必要でどこにお金をかければ良いか?」が見えやすくなると思います。
アクセスされやすいので、モチベーションが上がる
ブログは、いわゆるホームページと比べてアクセスされやすい媒体です。ブログの設計上、様々なリンクが形成されるので、そのリンクを検索エンジンやSNSから辿って訪問してくれるユーザーがいます。
「誰かに見てもらえる」というのは情報発信する上でこの上なく幸福なことです。自分の価値観や意見を認められたような高揚感を得ることができます。それがブログ運営のモチベーションにも繋がるでしょう。
特に大体のブログサービスの場合、管理画面からアクセス状況を確認することができます。今日は何人が訪問し、どのページが見られているのか?を数字やグラフで確認することができます。
数字が増えたり減ったりするのを見ると、「もっと良い記事を書きたい」と思うようになるでしょうし、良い記事を書くための行動(画像作成やリサーチなど)も行うようになるでしょう。
そうした行動は求人サイトの運営にも繋がります。「もっと求人情報を増やしたい」「求人応募を増やしたい」という欲求がサイト運営のモチベーションを高め、集客に対する努力が行えるようになります。
心理学上、人は結果が見えないと行動しづらいです。ブログはアクセスという結果が見えるので、行動する要因にもなるのです。
蓄積された情報は求人サイト運営に役立てられる
ブログはアクセスされやすい媒体だと説明しましたが、単にブログを作成しただけではその限りではありません。定期的に記事を作成し、新しい情報を発信していかなくてはいけません。
「新しい情報と言ってもそんなにネタはないよ…」と思う人も多いでしょう。しかし、なんでも良いのです。好きな映画や漫画の話、今日食べた料理の話、家族や同僚との何気ないやりとり。なんでも良いのです。
ブログ運営はまずWebツールやサイト運営に慣れるために行うわけですから、あなたが無理せずに書けることをコツコツ書けば良いのです。重要なのは「書き続けること」です。
筆者も今でこそ「求人サイト」に特化したブログ記事を書いていますが、以前は個人的な日記を書くためにブログを運営していました。一個人の日記に誰も興味を持ちませんから、好きなことを適当に書いていたと思います。
好きなことであれば比較的、書き続けられるという人も多いのではないでしょうか?ブログの内容にも寄りますが、個人の日記であったとしても運営者の人となりが分かるものであればビジネスの場面で役立ちます。
「企業ブログ」といって、企業の代表者や社員がブログを運営してるのをよく見かけると思います。内容は仕事の話ばかりでなく、趣味や世間話も多いです。しかし、それが人となりを現し、仕事にも良い影響を与えています。
たとえ趣味の日記であったとしても、同じ趣味を持つ企業の担当者がそれを見れば、共感して求人掲載を依頼してくれるかもしれません。ビジネスとは言え結局は人ですから、何気ない印象が功を奏す時もあるのです。
ただ、繰り返しになりますが、他人を貶したり、自己主張が強すぎる内容は避けたほうが良いでしょう。政治や宗教の話も誤解を受ける可能性があるので、控えたほうが良いかもしれません。
まとめ:ブログはサイト運営の基礎が学べます
大手や有名な求人サイトを見ると、「自分もこんな感じのサイトを作りたい」と思われるかもしれません。特に今は人材不足で雇用のニーズが高まっているため、求人サイトの需要も増えてきています。
しかし、求人サイトはやるべきことや考えることが多いサイト形態です。この運営ブログでも基礎的な事から説明してはいますが、やはり「全くサイト運営の経験がない」人にとっては、難しく感じられると思います。
筆者はWebディレクターという職業上、お客さまと直接やり取りする機会が多いのですが、お客さまと接する上でサイト運営やWebに関して経験がないと感じた場合、無理に勧めることはありません。
もちろん、聞かれたことにはちゃんと答えますし、より良いサービスを提供するための説明には労力を惜しみません。時にはサンプルや資料を作りながら説明することもあります。
しかし、それでもお客さまが難しいと感じられている場合、無理にサービスを売り込むようなことはせず、基礎的な説明や別のサービスを勧める時があります。
今回の「求人サイトを運営する前にブログを運営した方が良い」というのもそういった考えから基づく理由になります。
お客さまと接する上で、お客さま自身が前向きに「学びたい!挑戦したい!」という意思を感じられた時に、具体的な提案をするようにしています。その方がお客さまも理解しやすく、安心できると思うのです。
このような回りくどい対応をすることで逃した案件も多くあります。ビジネスマンとしては失格かもしれませんが、「ただ売れれば良い」のではなく、「本当に必要なものを買っていただきたい」のです。
そして本当に必要なものが何かを知るには経験するしかありません。お客さま自身がサイト運営に関して経験することで、それが見えるようになり、結果的に成功しやすくなるのではないでしょうか。
そういった観点で考えると、ブログは実に便利なツールであるといえます。サイト運営の基礎がすべて学べると言っても過言ではないでしょう。(実際に、自社サイトを作るよりもブログにしている会社も多いと思います)
「求人サイトの構築には興味があるけど、サイト運営は不安…」という方は、ぜひ一度ブログを運営していただければと思います。サイト運営のメリット・デメリットが知れて、より具体的な求人サイトが構築できると思います。