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求人サイトの運営スタッフを募集する方法と注意点

求人サイトの運営スタッフを募集する方法と注意点のイメージ

Webサイトは作った後にどう運営していくかが成功の鍵になります。特に求人サイトの場合は求職者・企業を含め、さまざまな目的を持った人が利用しますので、更新作業やサポートなどで人手が必要になることもあるでしょう。

JOB-PLACEのようなサイト運営を補助してくれるCMS(求人システム)を使用すれば、ひとりで運営することも可能です。サイト立ち上げ時点ではそれほどお問合わせもないでしょうから、ひとりでも十分管理することはできます。

しかし別の仕事があり、兼業で求人サイトを運営する場合や、自身で営業活動を中心に行う場合は、運営専用のスタッフがいた方が効率が上がり助かります。

そこで今回は求人サイトの運営スタッフを募集する方法についてご紹介するとともに、募集に関して注意しなければいけない点についてもお話したいと思います。

目次[非表示]

運営スタッフを募集する前に

求人サイトの運営スタッフを募集する前に「どんな条件で募集するか?」を決めなくてはいけません。ただやみくもに募集しても雇用した後に困ります。

特に「どんな仕事をしてもらうか?」で募集内容や雇用条件が異なってきます。最初に仕事内容を決め、その仕事内容に適した条件の人材を募集するようにしましょう。

※求人サイトの運営でどんな仕事内容になるかについては後述します。

次に募集条件を決定します。実際の求人情報と同じく募集要項に沿って決めるとわかりやすいです。

  • 雇用形態(正社員、アルバイト・パートなど)
  • 給与(時給○円、月給○万円など)
  • 勤務時間
  • 休日休暇

などはWebに詳しくない経営者の方でも決められると思います。できるだけ誤解が生まれないように、かつ雇用者として出せる範囲の条件にしましょう。

その他「応募条件、応募資格」があります。こちらについては後述する仕事内容にもよりますが、最低限「Excel・Wordの基本操作ができ、メールを使いこなせる」という条件であれば問題ありません。

勤務形態は大きく分けて「出勤」か「在宅」になると思います。求人サイトはショッピングサイト(EC)のように発送業務がないので、在宅でもできる仕事ではあります。

ただ、出勤してもらう方が勤務内容を把握することができ、指示も伝えやすいです。勤務形態は雇用条件により変わると思いますが、あなた自身が遠隔対応できるか否かで決めていただければと思います。

運営スタッフの仕事内容を決める

求人サイトの運営でやるべきことは多岐にわたります。一般的にはどんな仕事内容があるかについて説明します。

■求人情報の登録

企業から頂いた求人情報を登録する作業です。求人システムを使用すると企業の担当者みずからが求人情報を登録することができます。しかし、運営当初は慣れていない方が多いため、代行することもあるでしょう。

求人情報の登録は難しくありません。ネットショッピングをした経験がある方ならどなたでも行えると思います。採用のポイントも「パソコンを使える方」といった最低限のもので良いでしょう。

■登録データの確認

登録作業を代行しない場合は企業に任せることになりますが、登録された後に内容に間違いがないか、誤字・脱字がないかを確認するのも大事な作業です。

特に求人の場合は労働法や雇用機会均等法など法律に関わります。年齢や性別を指定して募集したり、時給が最低賃金より低い場合など、法律に抵触してしまう可能性があります。登録データは随時確認するようにしてください。

また、会員情報や求人応募の内容にも目を通した方が良いです。これらは個人情報になりますから慎重に扱うべき内容ですが、まれに広告宣伝など本来の目的でない使い方をされる場合があります。

個人情報保護を厳守しつつも、違反行為を行うユーザーがいないか、規約違反となる投稿をされていないかを確認します。そうすることで求人サイトの信頼性が高まります。

■お問い合わせ対応

求職者や企業からのお問い合わせに対してメールで返信(または電話連絡)する仕事です。ユーザーサポートに該当する業務ですが、お問い合わせ対応の仕方でサイトの評価が決まるといっても良いぐらい重要な仕事です。

基本的にはメールさえ使えればどなたでもできる仕事になりますが、最低限のビジネスメールマナーを身に着けている方が望ましいです。それは応募時のメール対応から判断しましょう。

また、会員数が多くなるとクレームも増えると思います。特に企業とのトラブルに関する問い合わせが多くなるでしょう。そういった問題に冷静に対処できる人材が求められます。

過去にサイト運営やブログ、SNSなどでユーザーコミュニケーションを図ったことがある人だと、ふいのトラブルにも対処できます。

■集客のための文章作成

求人サイトの保守管理だけでなく、集客のための文章作成も必要になります。特に求人サイトを公開した当初はやることが少ないですから、集客のための作業は非常に大事な業務でもあります。

文章作成と言っても難しいことではありません。求人サイトで扱う業種・業界に関する情報をまとめたり、面接の受け方、履歴書の書き方など就職する上で必要な情報を作成するだけで構いません。

これらの情報はネット上に多く存在しますので、専門知識がない方でも書けます。ただし、他所のサイトから盗用するのは問題があります。あくまでオリジナル文章が書ける人を重視しましょう。

文章作成業務についてはブログを運営したことがある方なら問題ないと思います。クラウドソーシングで記事作成の仕事依頼を受けたことがある方も増えてきましたので、そういった経験を持つ方を募集しても良いでしょう。

■外部業者への対応

制作も運営もすべて自社で行っている場合を除き、多くの方は求人サイトの構築を当方のようなWeb制作会社に依頼していると思います。制作だけでなく、広告宣伝も外部業者に依頼することがあるでしょう。

そういった外部業者への対応も運営スタッフの仕事です。外部業者に自社の希望を正確に伝え、迅速なコミュニケーションを図ることで、トラブルなくサービスを受けることができます。

筆者の経験上、Web担当者がいた方が話しやすかったです。担当者とメールやプロジェクト管理システムなどを使い、業務のやり取りをすることで、円滑にサイト構築をすることができました。

外部業者とのコミュニケーショを行うのも重要な仕事になります。こちらは社会人経験のある方が望ましいでしょう。

■Webツール・サービスの操作

求人サイトへのアクセスを管理する「Googleアナリティクス」やサイト管理に役立つ「Googleサーチコンソール」は多くのサイトで利用されています。これらのツールを活用することで、サイトの現状を把握することができます。

また、リスティング広告を掲載するために「Googleアドワーズ」や「Yahoo!プロモーション広告」を利用したり、SNSなどのWebサービスを利用することもあるでしょう。

これらのWebツール・サービスの操作も運営スタッフに任せたほうが良いでしょう。データ分析などの専門知識がなくても構いません。ブログを運営したことがあれば、基礎的な操作には困らないと思います。

運営スタッフを募集する方法

募集内容や条件が決まったらいよいよ実際に運営スタッフを募集することになります。募集方法はさまざまありますが、やはり求人サイトの運営スタッフを募集するわけですから、自身の求人サイトで募集したいところです。

とはいえ、公開したばかりの求人サイトは知名度もアクセス数もありませんから、人が集まりません。そんな時に良い方法があります。それは「リスティング広告を使う」ということです。

GoogleやYahoo!の検索結果に求人案内を出します。求人案内といっても自身の求人サイトにある求人ページにアクセスしてもらうようにするだけです。

求人サイトの宣伝にもなり、運営スタッフの募集もできます。一石二鳥の手法になりますので、ぜひスタッフ募集をする時は試していただきたいと思います。

なお、既存の求人サイトを使うのも悪いわけではありません。求人サイトの運営スタッフを募集するわけですから、IT/Web系の求人サイトを使えば人材が見つかりやすいです。

実際にあなたが他の求人サイトを利用することで、利用者の気持ちがわかるようになります。自身の求人サイトの改善点が見えてくるようになり、今後の求人サイト運営にも役立ちます。

そういった点に利点を感じられるなら、既存の求人サイトで運営スタッフを募集するのもメリットがあるといえるでしょう。

運営スタッフを募集する際の注意点

求人サイトの運営スタッフを募集する上で注意することがあります。それは「過度に求めすぎない」ということです。

Webに詳しくない方にありがちですが、サイトの運営ができるからといってデザインやプログラムも知っているとは限りません。むしろ知らないことのほうが多いのです。

Webの仕事も多岐にわたり、それぞれ専門の職種に分かれています。デザインをするのはWebデザイナーだし、プログラムを作るのはWebプログラマーになります。サイト運営とは求められる技術や知識が異なるのです。

Webデザイナーの方でサイト運営をした経験がある方や、サイト運営をしながら画像加工をしたことがある人はいるでしょう。ですが、専門職とは違うということをまず認識してください。

それを認識した上で募集要項を作成するときには「正確な情報を記載する」ということに注意してください。あいまいな表現であったり、ただ「求人サイトの運営スタッフを募集」では人材が集まりません。

「運営スタッフの仕事内容を決める」で説明したとおり、仕事内容を明確にして、応募者が不安にならないような内容にすることが大切です。その考え方が企業の求人情報を掲載するときにも役立ちます。

運営スタッフを雇用した後の進め方

運営スタッフを雇用した後は求人サイトがどんな環境で運営しているか伝えましょう。情報共有をしないまま「後は適当にお願い」といようなやり方はいけません。

まずは求人サイトを設置しているサーバーの情報や、使用しているWebツール・サービスのアカウントを伝えます。あらかじめ文章化してまとめてあるとわかりやすいでしょう。

当方のような外部業者とやりとりをしているなら、その業者に対する連絡も必要です。運営スタッフを雇用したことを伝えれば、業者との情報共有がスムーズに行なえます。

次に、出勤にしろ在宅にしろスタッフには毎回報告してもらうようにしてください。いわゆる「報連相(報告・連絡・相談)」は勤務形態に関係なく、欠かせません。

「普段は営業に出てるし社内に戻らないこともあるから、業務報告なんて受けてられない」という方もいると思います。しかし、全て運営スタッフに任せきりになると、サイトがどんな状況になっているかわかりません。

たとえあなたが忙しくて目を通すことができなくても、メールやプロジェクト管理システムのようなもので、毎日作業内容を記録してもらうようにしてください。

そうすることでトラブルが起きたときにも状況整理がしやすく、スタッフの助けになることができます。

まとめ

筆者はWeb制作業をしているのでお客さまから「サイト運営を手伝ってくれる人で、誰か良い人いない?」といった相談をされることがよくあります。

お客さまご自身もサイト運営の重要性を理解していることが多く、自分では運営までやる時間がないので運営スタッフを雇用したいと考えている方も多いです。

しかし、「どんなスタッフを雇えば良いのか?」までは定まっていません。運営スタッフにどんなスキルが必要でどんな仕事を任せればいいか分からない方がほとんどだと思います。

求人サイトでも「アシスタント」「マネージャー」「ITサポーター」のような職種で募集されることもありますし、企業によって意図している仕事内容が異なるため、よくわかりません。

そこで求人サイトを例に「サイト運営スタッフとはこういう仕事をやります」「こういう考えで募集するとうまくいきますよ」ということを説明するために本記事を書きました。

本記事でも不足分はあると思います。画像加工やデータ収集なども運営スタッフにやってほしいと思っている方もいるでしょう。実際にそれを仕事内容として募集している求人情報もあります。

ですので、実際に求人サイトを運営してみないと必要な人材が見えてこない場合もあるでしょう。本記事はあくまで参考にしつつ、状況次第で募集内容を確定していただければ幸いです。

今はWeb業界以外でも複数サイトを運営して事業に役立てている企業が増えてきました。SNSをはじめ、事業に役立てられるWebサービスもたくさんありますから、どうしてもWeb専任スタッフが必要になります。

サイト運営を円滑に行い収益化するためには人手が欠かせません。「もっと売上を上げたい!」「もっと良いサイトにしたい!」と感じたら、ぜひ運営スタッフを募集し、サイト強化に役立てていただければと思います。

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