本日、2018年1月18日にGoogleのウェブマスター向け公式ブログで、SEOに関する重要な記事が投稿されていました。
参考:Google ウェブマスター向け公式ブログ: ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します
記事ではランキングに影響する要素として次のように説明しています。
ユーザーに本当に遅い体験を提供しているようなページについてのみ影響し、ごくわずかな割合のクエリにしか影響しません。 そのページがどのような技術を用いて制作されたかに関係なく、すべてのページに同じ基準を適用します。
個人サイトやブログのようにテキストが中心のサイトではあまり気にしなくて良いかもしれません。しかし、求人サイトはテキスト・画像含め、多くの情報を扱います。自然と1ページに対してデータ容量が大きくなり、読み込み速度が低下します。
ですから、ページの読み込みが遅くなりやすい求人サイトは検索順位が上がりづらい(またはマイナスの評価を受ける可能性がある)と言っても過言ではないでしょう。
だからといって情報量を少なくするのは得策ではありません。ページの読み込みが早くなっても、正確で質の高い求人情報を提供できないようでは求人サイトとしての使命を全うできないからです。
そこで今回は求人サイトとしての質を保ちつつ、ページの読み込み速度を早くする方法についてご紹介します。なお、技術的な話ではなく、初心者の方(運営者)が手軽にできる方法をご紹介します。
画像ファイルを最適化する
求人サイトで一番読み込み速度に影響を与えるのが画像ファイルです。画像があることで業務内容を想像しやすくなるので、求人サイトとしては大切な情報ですが、画像が増えれば増えるほどページの読み込みは遅くなります。
特に鮮明で綺麗な画像を掲載したい場合、1ファイルあたりのファイルサイズが大きくなるので、ファイルを読み込むまでに時間がかかります。スマートフォンやモバイル端末だと、特に表示の遅さは気になるでしょう。
そこで画像ファイルを最適化して1画像あたりのファイルサイズを軽減します。最適化は主に2つあります。それは「画像サイズ(大きさ)を変更する」ことと、「ファイルサイズ(容量)を変更する」ことです。
画像ファイルを最適化するには画像編集ソフト(Photoshopなど)を使用しますが、ソフトを使うのは難しく感じられるかもしれません。そこでオススメなのが、Web上で利用できるオンラインツールを使うことです。
「画像を縮小する!」というサイトでは、Web上で簡単に画像を縮小することができます。たとえば「1600(横幅)×1200(高さ)」の画像があるとします。これを半分の「800x600」にします。
筆者が用意した画像では、1.73MBから488KBに圧縮されました。このサイトでは画質の変換もできますが、画質を85にすると149KBになりました。多少画像はにじむものの、ファイルサイズを約1/10にすることができます。
このようにオンラインツールを利用して、求人サイトで使用する画像を最適化することで、ファイルサイズを軽減し、読み込み速度を向上させることができます。
求人情報は企業が登録する場合でも、「求人サイトのサービス」として、画像の最適化を代行しても良いでしょう。
トップページに情報を詰め込みすぎない
トップページはサイトの顔になるページですので、画像や文章を含め、多くの情報を詰め込みがちです。しかし、情報が多ければ多いほど読み込み速度に影響します。
他のページは軽くてもトップページが重いと「このサイトは重くてサービスが悪い」と思われてしまい、すぐに離脱されます。ですからトップページには必要最低限の情報のみ用意するようにしましょう。
求人サイトのトップページに用意されている情報コンテンツとして、以下のものがよく設置されています。
・求人検索フォーム
・地域、職種、雇用形態から探す
・新着求人
・おすすめ求人
・おすすめ企業
・お知らせ
・特集
作ったばかりの新規求人サイトは情報量が少ないので、検索するほど求人情報がないかもしれません。その場合は思い切って検索に関するコンテンツは省いても良いでしょう。
お知らせや特集も、しばらく新しい投稿がない時は非表示にしても構いません。ヘッダー・フッターなどにリンクがあればアクセスすることはできるので、過去の情報が見たいユーザーも閲覧できます。
このようにトップページを定期的に見直して、情報を詰めすぎていないか、表示が重くなっていないか注意を払うことで、読み込み速度を改善させることができます。
一覧の表示件数を少なくする
求人一覧(求人検索結果)やお知らせ一覧、よくある質問など、一覧ページの表示件数を少なくするのも効果的です。
表示件数を増やすことで見た目のボリュームをアップさせることはできますが、ページの読み込み速度に影響します。読み込み速度だけでなく、スマートフォンではスワイプ(指でスクロール)する回数も増えて不便です。
ですので、表示件数は可能な限り少なくしましょう。目安として、10件区切りを基準にし、合計件数が300件を超えてきたあたりで20件区切りにすると良いでしょう。
不要な情報は掲載しない
求人サイトを含め、サイト制作をしていると空白があるのを嫌って情報を詰め込みがちになる傾向があります。そのため、適当な広告バナーや情報リンクを設置して、空白を埋めようとします。
しかし、本来の目的(求人サイトなら求人)とは異なる情報を掲載すると、ページが重くなるばかりか、ユーザーにとって質の低い情報を提供することになります。そのようなサイトは検索エンジンからの評価も下がります。
求人情報も同様で、募集要項や業務内容とは関係ない情報(雑談のような文章や、直接求人とは関係ない社長コメントなど)を掲載することで質の低い求人情報になります。
そのような「あってもなくてもよい」情報は極力削除し、掲載しないようにしてください。あなたが求人サイトの運営者であるなら、そのような情報が登録されていたら、企業に訂正を促すようにしてください。
まとめ
以上、求人サイト運営者として誰でもできる「求人サイトの読み込み速度を早くする方法」をご紹介しました。ご紹介したことを意識するだけで、技術に頼らずとも求人サイトを軽くすることが可能になります。
ただし、根本的な求人サイト・システムが遅い(重い)と効果は薄れます。特にGoogleの記事にもあるように、モバイルを意識した求人システムでないと、いくら見た目を改善しても中身まで改善することは難しいでしょう。
JOB-PLACEの求人システムはレスポンシブ対応をウリにしていますので、PC・モバイルともに最適な環境でアクセスしていただくための施策を取り入れています。
画像サイズは管理画面から設定した数値に自動変換されますし、一覧の表示件数は管理画面から設定できるので、求人サイトの規模に合わせて自由なサイト構築が可能になります。
また「求人サイト構築サービス」として、お客さまのサーバーに対して可能な範囲でチューンナップを行っています。求人サイトを置くサーバーそのものの動作を改善することで、より最適なアクセスが可能になります。
サイト、システム、サーバーそれぞれを改善させていくことで、ページの読み込み速度は上がり、ユーザーに優しい求人サイトを作ることが可能になります。そうすることで特別なSEO対策をしなくても上位表示することでしょう。
これまでページの読み込み速度を意識してこなかった方も、この機会に意識するようにしてみてはいかがでしょうか。JOB-PLACEでもよりページ速度が向上するような機能・サービスを提供できるように、努めたいと思います。