先日、YouTubeがアクセス障害で接続できない状態になりました。ネット上は大騒ぎになりましたが、障害発生から約2時間ほどでトラブルは解消されました。
参考:YouTubeで接続障害 「アクセスできない」報告相次ぐ【復旧済み】
YouTubeは個人だけでなく、法人や商業目的で利用している方も数多くいます。それだけにYouTubeが接続できないことは死活問題であり、たいへん肝を冷やしたのではないでしょうか。
求人サイトの運営にも同様のことが言えます。求人サイトは基本的に自分でサーバーを契約して運営するものですが、そのサーバーに障害が発生したり、何らかの理由でアクセスできなくなる場合があります。
あるいはYouTubeのように宣伝目的で利用していたWebサービスがアクセスできなくなったり、サービスが終了してしまう可能性もあります。そうなると売上は下がるし、ユーザーサポートにも影響してきますよね。
こういったトラブルや懸念はWebを利用する上で切っても切り離せないものです。「そんなことは滅多に起こらないよ」と楽観視するのではなく、万が一に備えてリスク分散をする必要があるでしょう。
そこで今回は「ピンチの時に助かる!リスク分散を考えた求人サイトの運営方法」についてご紹介したいと思います。
運営者用のサイトを作る
求人サイトでトラブルが発生したときのために、複数サイトを作成します。もし、求人サイトがアクセス障害などで見られなくなったとしても、別に運営しているサイトがあればそのサイト上でユーザーに連絡することができます。
まず最初に考えられるのが「求人サイトの運営者(運営会社)を紹介するサイト」です。運営者自身を紹介するサイトがあることで、ユーザーに実態を認識してもらえるようになり、信頼感を持ってもらえます。
ご予算がある方はWeb制作会社に依頼していただき、オリジナルデザインのサイトを作成してもらうと良いでしょう。独自性があることで、事業者としての信憑性が増し、求人企業からも掲載依頼をもらいやすくなります。
ご予算がない方やデザインにこだわらない方は、WixやJimdoなどのホームページ作成サービスをご利用ください。テンプレートを使用して作成するので独自性は出ませんが、ないよりはあったほうが良いです。
運営者用のサイトを作るには文章を考えたり、画像を用意したりなど多くの手間が発生するため、なかなか実行できない方もいます。しかし、上記のように無料で作成できるサービスもあるので、ぜひ用意するようにしてください。
SNSを利用する
「運営者用のサイトを作る時間もお金もないし、作り方もよくわからない」という方もいらっしゃいます。そういった時はTwitterやFacebookなど、SNSをご利用ください。
Facebookであれば、「Facebookページ」と言って企業用のページを作成することができます。もちろん企業だけでなく、個人事業者の方でも作成して構いません。
参考:Facebookページ活用法┃広告との違いと投稿のコツ10選
オリジナルデザインは難しいですが、通常のWebサイトのようにサービス内容や連絡先の情報を公開することができます。いいね!やシェアによる拡散を狙うことで、求人サイトへの認知度の向上にも役立つでしょう。
あるいはTwitterを利用して求人サイトのお知らせをつぶやくというのも有効です。普段は求人情報の宣伝に活用することができますし、トラブルが起きた時は連絡手段として使用できます。いち早くつぶやくことで、ユーザーの不安も軽減するでしょう。
このように、運営者用のサイトを作ることが困難な方はFacebookやTwitterのアカウントを作成して、活用してみてはいかがでしょうか。
複数のWebサービスを利用する
SNS以外にも様々なWebサービスを利用されている方がいらっしゃるかと思います。その際もひとつのWebサービスだけ利用し続けるのではなく、できるだけ複数のWebサービスを利用するようにしてください。
利用中のサイトでトラブルが起きても別のサイトを使用してフォローすることができるので、リスク分散になります。また、複数用意していることで、どちらがより効果が出るのか?といった効果測定にも使えるでしょう。
大手や有名なサービスは有料プランを契約し、マイナーなサービスは無料プランで様子を見るという使い方もあります。複数使うことで、どれが自分には使いやすいのか?お得なのか見極めると良いでしょう。
バックアップをこまめに取る
求人サイト運営に関するデータのバックアップをこまめに取ることも大切です。サーバー上に設置してあるファイルを間違って消してしまうことや、データを上書きしてしまうことがよくあるからです。
また、自身に問題がなくてもサーバー会社のトラブルにより、サービスの停止やデータが消滅してしまう可能性もあります。そうなるとサイト停止はおろか、復元することもできません。
ですので、定期的にデータのバックアップを取り、ローカル環境に保存しておくことが大切です。バックアップをするには専門知識が必要になりますが、専用のソフトを使用したり、サーバー会社で用意しているサービスを利用しましょう。
なお、バックアップはひとつのPC上に保管するだけでは不十分です。そのPCが壊れる可能性や情報流出の危険性もあるからです。定期的にCD-RやDVDなどのメディアに記録し、厳重に保管しましょう。
オフラインも意識する
求人サイトはインターネットを利用したオンライン上のサービスですが、オンラインばかり意識しているとネットワーク障害が起きた時に困ります。オンラインだけでなく、オフラインも意識するようにしましょう。
まず考えられるのは、サポート用の電話を用意することです。電話連絡が可能であればサイトにアクセスできない時でも直接説明することができます。顧客企業に対する状況説明にも活用できるでしょう。
フリーペーパーやポスティング・チラシを活用するのも有効です。こちらは求人サイトにトラブルが起きた時というよりも、集客用のWebサービスでトラブルが発生した時の代替になります。
オフラインでの宣伝も意識しておくことで、集客用に利用していたWebサービスが終了しても、保険代わりになります。比重はあくまでオンラインサービスで良いですが、オフラインも意識しておくことで、万が一の備えになるでしょう。
Webに詳しい知り合いを作る
はじめて求人サイトを運営する方は、とにかくわからないことだらけだと思います。何もしていなくても急にサイトが見られなくなったり、検索しても表示されなくなることが良くあります。
突然の出来事に対して、Webに詳しくない方が自分ひとりで解決するのは限界があります。情報を探そうにも何をどう探してよいかわからず、途方に暮れた経験をした方も多いのではないでしょうか。
そこで「Webに詳しい知り合い」の存在は重要になります。現在起きている問題を説明し、それに対して助言をもらうことができるからです。業者に依頼すると数万円~はかかるところを、知り合いの助言であっさり解決することも良くあります。
また、Webに詳しい知り合いを作っておくことで、第三者目線からの意見をもらうことができます。自分や自社のスタッフではわからなかった視点で求人サイトの問題点を指摘してもらえるので、客観的な評価が得られるでしょう。
学生時代の友人や会社員時代の同僚など、過去に知り合った方でWebに詳しい方がいないか探してみてください。いない場合は、Web関連のセミナーに参加して知り合いを増やすのも得策です。きっとあなたの手助けになってくれるでしょう。
まとめ
現在インターネットは人々の生活に浸透し、誰もが手軽に利用できる時代になりました。それだけに「かんたんでいつでもどんな時でも問題なく利用できる」と思われがちです。
しかし、どんなサイト・サービスにもトラブルはつきものです。サイトを保管しているサーバーは機械であるため消耗しますし、人が管理しているので人的ミスもあるでしょう。、全くトラブルがないサイトというのは存在しないのです。
ですので、ひとつのサイト・サービスに固執するのではなく、複数の手段を用意してリスク分散を行うのが大切ではないでしょうか。“備えあれば憂いなし”です。
これまでリスクについて考えられてこなかった方も、今回ご紹介した方法を意識していただくことで、トラブルが起きた際の備えになります。ぜひ、あなたに合ったリスク分散をしていただき、求人サイトを安全に運営していただければと思います。