求人情報の募集要項にはその企業が必要としている人材の条件が記載されています。どんな人材を求めているのか?どんな仕事をしてもらいたのか?という企業の希望が記載されており、それを見て求職者は応募します。
ただ、この募集要項を単なる希望条件の羅列として表示している求人サイトがあまりにも多いです。中には募集職種が同じだからといって、違う会社で同じような文章を記載している時もあります。
これでは求職者に誤解を与えかねず、トラブルの原因になります。募集要項は企業オリジナルの内容で記載していただきたいですし、出来るだけ企業の意思が反映される内容であって欲しいと思います。
そこで今回は「どんな募集要項を作れば求人応募が増えるのか?」という事をテーマに記事を書いてみたいと思います。
募集要項の基本
求人サイトによって用意されている募集要項やその項目は異なりますが、主に以下の項目がよく使用されています。
- 職種
- 雇用形態
- 仕事内容
- 応募資格
- 勤務地
- 勤務時間
- 給与
- 待遇
- 休日、休暇
勤務地と併せて「交通(最寄り駅)」の項目が用意されている場合もありますが、おおむねこれらの項目が求人サイトの募集要項として1つのセットだとお考えいただければと思います。
その他、求人サイトによっては「募集背景」「昇給・賞与」「給与例(年収例)」「必須スキル」「求める人物像」などがよく使用されています。
募集要項はその求人サイトの方向性やテーマを感じさせられるものですので、基本の項目にとどまらず、求人情報として必要な項目を用意していただければと思います。
どんな募集要項を作れば良いのか?
求人情報にどんな募集要項を用意するか?どう見せるか?で求人応募の頻度が変わってきます。ですので、求人サイトの運営者は慎重に募集要項を構成しなければいけません。
特に業界特化型の求人サイトの場合、上記で記載した基本項目だけでは足りない事があります。一般的な求人サイトと同じにしてはニーズを掴み取れません。その業界ならではの募集要項にする必要があります。
例えば美容関係の求人サイトを作ったとします。求人情報を掲載する企業は美容室、エステサロン、マッサージ店など、主に店舗型のビジネスを行っている企業が対象になるかと思います。
その場合、「施設形態」「必要スキル(資格)」「手当」「研修期間」「レッスン回数」などが考えられます。技術を要する業界であることから、業務に必要とされる技術やスキルが明確に分かる項目が必要だと思います。
業種ならではの項目を用意することで、求人情報を登録する企業も入力しやすくなります。求職者も求人情報を把握しやすくなりますので、誤読する機会が減ります。
企業・求職者双方にとって、分かりやすく・認識しやすい項目を用意することで、求人応募が促進されます。
募集要項の項目は多い方が良い?少ない方が良い?
「募集要項の基本」でご紹介した項目は9項目でした。求人サイトを多く制作してきた筆者からすると「最低限の数」だと感じますが、人によっては「多い」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
求人情報には募集要項だけでなく、タイトルやメッセージ、企業や仕事を紹介する画像、応募・面接に関する情報などが記載されていますので、情報量としては多くなりがちです。
企業も出来るだけ希望の人材が来てほしいですから、募集要項に用意されている項目について詳しく記載します。特に仕事内容は文章が長くなりがちではないでしょうか。
そうすると、たとえ9項目であっても多すぎる印象を受け、分かりづらくなるかもしれません。特にスマートフォンで閲覧している場合は画面領域も狭いですから、煩雑になりがちです。
求人サイトで扱う業界、対象とするターゲット層(性別、年代、若者・中高年など)や雇用形態によっても受け取り方が異なると思います。
例えばアルバイトの場合は少ない方が良いかもしれません。学生や主婦がターゲットになり、短期で働きたい方も多いでしょうから、詳しい仕事内容よりも短く分かりやすいほうが伝わるように感じます。
一方、業界特化型の求人サイトの場合は細く分けた方が良いと思います。専門分野の情報も必要になるでしょうから、それ用の項目があったほうが分かりやすいです。
このように求人サイトで対象とするターゲット層を意識して募集要項の項目を増減していただければと思います。
一番大事なのは企業の意思を正しく伝えること
求人情報の募集要項で一番大事なのは「企業がどんな人材を必要としているか?」ということを”正しく伝えられるようにする”ことです。もし誤解を与えるような募集要項であれば、求人応募後にトラブルになります。
募集要項に記載されている文章やその見せ方も関係するでしょうが、募集要項そのものが求職者に誤解されるような作りになっていると、トラブルを招く可能性があります。
よく問題になる箇所が「仕事内容」です。例えば事務職で入社したのに客先に出向いたり、取引先に電話をしたりなど、事務以外の仕事をさせられる場合があります。
昔でしたら「業務の一環としてそういう仕事をすることもある」と曖昧にされていた部分でも、求人サイトのように情報を扱うメディアで「実際の業務と違うことを紹介している」というのは不信感を抱かせる原因になります。
ですので、仕事内容という項目に対して詳しく文章で説明するか、「その他の業務」という別項目を作り、「こんな仕事をすることもありますよ」と補足する必要があるでしょう。
仕事内容以外でも誤解を与えかねない項目があります。「給与」と「年収例」などもそうです。給与が月25万円なのに、年収例では500万円になっている、といったこともよく見かけます。
単純に給与に12掛ければ年収は300万円ですが、年収には賞与や手当などが入って、トータルで500万円になっていたり、経験や資格によって異なる場合もあるでしょう。
このようにただ項目を用意しているだけでは誤解を与えかねません。企業としても求人情報を登録する時にあらかじめ用意されている項目に入力しているだけですので、ユーザーがどう感じるか見逃しがちです。
ですので、募集要項を用意するだけでなく、入力例やサンプル画像などの説明資料(あるいはサイト上のマニュアル)があれば分かりやすいと思います。
求人サイトを求人システムで構築する以上、運営者が全て代行することは難しいです。出来るだけ企業の担当者自らが適切な求人情報を登録できるように、募集要項を工夫するようにしてください。
適切な募集要項にすることができれば求職者の理解も進みますから、会員登録や求人応募をしてくれる機会も増えます。求人情報が原因のトラブルも減るのではないでしょうか。
もし、「求人サイトを作ろうと思っていたけど、募集要項のことまで考えていなかった」という方はぜひご相談ください。ご希望の求人サイトをお聞きし、募集要項についても提案させていただきます。
なお、JOB-PLACEの求人システムには「フリー項目」という機能があります。これは募集要項に新たな項目を追加することが出来る機能です。フリー項目があることで、より適切な募集要項を作成することができます。
このように自由度が高く、高機能なJOB-PLACEをぜひご検討いただければ幸いです。