本日、求人専用CMS「JOB-PLACE」のアップデートを行いました。今回のアップデートでは複数の新機能を追加しており、今まで以上に魅力的な求人サイトを構築できるようになりました。
今回のアップデートで目玉となる機能は「スキル機能」です。会員が得意分野や使用できる技術をスキルシートに登録しておくことで、求人応募の際に企業にアピールすることができます。
また、企業はスカウト時にスキルを選択して求職者検索が行えるようになりました。より求める人材を探しやすくなり、スカウト機能の利用頻度も増えるように思います。
今回はこのスキル機能の使い方を説明するとともに、「スキル機能を活用して専門家が集まる求人サイトを作る方法」についてもご紹介したいと思います。
スキル機能とは
まずスキル機能の基本について説明します。求人サイトをご利用になったことがある方は「スキルシート」という言葉のほうが馴染みやすいかもしれません。
スキルシートは職務経歴書と同じような役割を持ちます。職務経歴書のように、過去の仕事で得た技術やポジション(役職)を経験年数として表示します。
求職者はスキルシートを作成することで自己アピールができるようになります。求人サイトならあらかじめ用意されたスキルから経験年数を選択する形になるので、手間がかかりません。
経験年数がわかることで企業は求める人材を選びやすくなります。特に技術職の場合は実務経験を優先している企業が多いので、「どれだけその分野の知識があるか?経験があるか?」は重要な採用ポイントです。
もちろん、スキルシートの内容は自己申告になりますので、必ず正しいとは限りません。経験年数が長いだけで、実際に仕事で使えるスキルを身に着けていない場合もあるでしょう。
しかし、書類審査(Web審査)だけはでなく、面接でスキルシートを見ながら話をすることで、実際に求職者がそのスキルを得ているのか否かの判断材料にすることはできます。
スキルシートで求職者のすべてを把握するのは困難ですが、スキルシートが用意されていることで、応募・面接・採用時と活用することができるので、企業にとってもありがたい機能ではないでしょうか。
求人サイトに特化したスキルを設定する
スキル機能は求人サイトのジャンルや目的によって使い分けることができます。スキル機能を「職務経歴」として使う場合は、以下のような使用が考えられます。(左:スキル名、右:経験年数)
例)
・一般事務:1年~3年
・Webデザイナー:3年~5年
・臨床開発:10年以上
主にスキルを職業・職種として使用し、求職者はどれだけ経験年数があるかを選択します。転職系求人サイトで良く見かるパターンです。
一方、IT/Web系の求人サイトの場合、プログラミング言語やソフトウェアをスキルとして用意し、どのくらい使用年数があるか選択する場合もあります。
例)
・Java:1年~3年
・Photoshop:3年~5年
・オフィスWord:10年以上
さらに得意分野や特技をアピールすることもできます。
例)
・スマホアプリ開発:1年~3年
・普通自動車運転:3年~5年
・英語:10年以上
このようにスキルの設定方法や捉え方ひとつでさまざまな求人サイトでスキルを活用させることができます。ここでは経験年数を選択することを想定していますが、他の方式にもできます。
数字で5段階評価(または10段階評価)の点数制にしたり、「不得意|普通|得意」などの文字選択にしたり、語学なら「筆記のみ|日常会話|ネイティブ」などにしても面白いと思います。
スキル機能をどう活用するかによって、求人サイトに独自性が生まれ、ユーザーにとって「オリジナル性のある求人サイトだ」と認識してもらえるようになります。
求人サイト構築をお考えの方は、「どんなスキルを持つ人が集まって欲しいか?」を考え、そのスキルを持つ方が利用しやすい求人サイトを作るのも面白いと思います。
スキルはアルバイトの募集でも使える
スキルと言えば転職サイトや派遣サイトなど、社会人が利用する求人サイトで使用されているイメージがあります。スキル=経験の可視化になりますので、社会人を対象とするのは当然かもしれません。
ただ、スキルは社会人向けの求人サイトだけではなく、学生や主婦向けのアルバイト系求人サイトでも使用することができます。学生や若年者でも得意分野や技術を身に着けていることは多いです。
たとえアルバイトという短期間労働を目的とした雇用形態であっても、採用企業としてはその道の知識や経験に長けた人材がほしいと思うのではないでしょうか?
飲食店で調理スタッフを募集するときに、調理経験の有無は大きな採用ポイントになります。同じ飲食店で働いた経験はもとより、自炊でも料理の経験があれば、調理スタッフとして取り組みやすいです。
アパレルスタッフの場合、志望の動機に「服が好きだから」というものがあります。しかし、服と言ってもファッションブランドは数多くあるし、店のテイストと違うファッションを好む場合は、接客時に影響します。
その際もブランド名をスキルに見立てて、どのブランドに対する知識があるのか選択してもらうようにすれば、店のテイストに合ったスタッフを採用できるようになります。
このようにアルバイト系求人サイトでも、スキル機能を活用することにより、求職者と企業の人材マッチングがうまくいくようになります。
スキルは会員数が少ないサイトでも使える
スキル機能を導入している求人サイトは比較的規模の大きいサイトが多いです。たとえば「エン転職」は経験職種としてスキルを追加できるのですが、選択肢が三階層になっており、細かい職種まで対応していました。
またIT/Web業界の求人サイト「Green」は、技術やプログラミング言語の選択だけでなく、企画・マーケティングや人事の経験もスキルとして選択できるようになっています。
選択項目や選択肢が多いということはそれだけ多くの会員がいる証拠でもあります。多様な会員のスキル(ニーズ)に対応し、企業に採用してもらいやすくするためにも、項目を細分化しているのでしょう。
スキル機能は大手で使用されているイメージがある方は「自分がこれから作る求人サイトにスキル機能は導入できない」と思うかもしれません。しかし、スキル機能は会員数が少ないサイトでも十分活用することができます。
スキル機能はあくまで求職者の実像をプロフィールから察することができる機能です。個人によって趣味や好きなものが違うのと同様に、身につけている技術や経験が違って当然です。
会員数の有無にかかわらず、最初から一定数のスキル項目を用意することで、会員はスキルシートを作成しやすくなります。それが「求職者のことを考えた求人サイトだ」となり、利用者の増加につながる要因にもなります。
もし「会員が増えないとどんなスキルを用意すれば良いかわからない」と言った場合、あとから追加しても良いと思います。JOB-PLACEの求人CMSならかんたんにあとから追加することができます。
まとめ
スキル機能はJOB-PLACEを正式リリースする前にも検討中の機能だったのですが、利用者を選ぶ機能だと思い、実装するのは見送っていました。
しかし、転職系求人サイトだけでなく、アルバイト系の求人サイトでも利用できると思い、今回のアップデートで実装することになりました。求人応募やスカウト時に効果を発揮すると思います。
ただ、スキル機能は一般的な求人サイト(求職者と企業の人材マッチング)以外にも活用することができます。自社サイトの採用コンテンツとして使えるのはもちろん、派遣会社の人材管理ツールとしても利用できます。
サイト上で求人情報を提供していなくても、求職者のプロフィールを登録しておくことで、人材の管理ができるようになります。プロフィールにスキル表示があることで、派遣先の企業に対する提案の幅も広がります。
いくら人材不足で売り手市場といっても誰でも良いから採用したいという企業はいません。「能力や経験のある人なら積極的に採用したい」という企業が多いでしょう。
その能力や経験を可視化して正しく求職者の魅力を伝えられるようにするためにも、スキル機能は重要な役割を持ちます。スキルが明確になることで、企業の採用活動も活発に行えるのではないでしょうか。
なお、スキルシートを作成したり応募時に選択項目があると「面倒だ」と感じる方もいると思います。選択項目が増えるとユーザーにとっては負担になりますので、必ずしもスキル機能が必要ではないかもしれません。
そのような事情も考慮して、スキル機能のON・OFFができるようにしています。「スキル機能は使うけど、求人応募の時にはスキル選択させない」ということも可能です。
求人サイトの目的や状態に応じて拡張できるようになっていますので、使いみちは大いに広がります。ぜひスキル機能を活用して”専門家”が集まる求人サイトを作ってください。