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実績がない新規求人サイトでもユーザーのハートを掴む方法

実績がない新規求人サイトでもユーザーのハートを掴む方法のイメージ

JOB-PLACEのサービスを正式公開して約半月ほどとなりましたが、おかげさまでお問い合わせやお申し込みをいただくことがあり、良い意味で驚いています。

当サイトをご覧になられた方は感じられたかと思いますが、JOB-PLACEには実績がありません。お客さまの声もなければ導入事例のページもありません。

もちろん、仕事としてお客さまに納品したことはあります。正式公開する前の試作品を納品させていただいたり、求人サイト自体の構築経験もいくつかあります。

しかし、正式公開する前の仕事とは別と思い、具体的な情報を掲載しておりません。システムが絡むことであり、なによりお客さまの承諾あってのことですので、コンテンツとしての公開は検討中であります。

そんな実績ゼロの当方の求人サイト構築サービスが、先日某サイトにて「ここと同じ求人サイトを作ってください」と募集されていました。(Google Analyticsの参照元で判明しました)

出来れば他の誰かに依頼されるより当方にご依頼して欲しかったのですが・・・それは良いとして、なぜ公開して半月ほどのサイトを模範しようと思われたのでしょうか?

一応、プレスリリースやリスティング広告を出しているのでそこからアクセスされたのだと思いますが、それでも競合他社の求人システムが無数にある現状です。なぜ当方の求人システムを選ばれたのでしょうか?

その方に聞いてみないとなんとも言えないでしょうが、筆者はハートを掴む何かがあったのではないか?と、そう推測しています。

そこで今回は「実績がない求人サイトでもユーザーのハートを掴む方法」として、新規サイトがやるべきことや考え方について書いてみたいと思います。

目次[非表示]

未完成でも公開して見える形にする

求人サイトの場合、見える形といえばそのままズバリ「求人サイトを公開する」ということです。 公開しているものがないと「これからこういう求人サイトを作りますのでお願いします」と企業に宣伝したところで、どこも求人掲載してくれません。

例え会員数ゼロであっても求人サイトとして公開していればイメージはできます。それを見てどう感じるかは企業側の考えであり、運営者が関与する余地はありません。

「そうは言っても全然情報がないサイトを公開しても意味ないでしょ?」と思われるかもしれません。アクセスアップに関する記事でも「ある程度サイトが完成して情報が蓄積してから公開しましょう」ということを推奨しているブログもあります。

確かにその考えは間違いではありません。せっかくアクセスしても参考となる情報がなければそのまま離脱し、再訪問してくれることはないでしょう。

しかし、それはあくまでブログや情報サイトの話です。オウンドメディアやニュースサイトなど、情報を中心に扱っているサイトのことで、企業サイトやプロモーションサイト、Webサービスの場合はその限りではありません

当方のJOB-PLACEもドメインを取得したのは2016年10月で、公開したのも同時期ですが、サイトは以下のような準備中のページだけでした。

JOB-PLACEの仮オープン時のキャプチャー
※画面の一部ではなく、本当にこれだけのシンプルなページです。

約半年後の2017年5月に正式公開するわけですが、正式公開した後でも普通にGoogleにクロールされ、アクセスも増えてお問い合わせもいただいております。
仮の状態で公開してもSEO(検索エンジン対策)や、運営する上で全く問題にはなっておりません。

なにより仮ページでも公開していることで「こういうサービスを行う(行いたい)」という意思表示ができます。

JOB-PLACEの動作テストや採用企業にアンケートを募集した時も、「求人サイトを構築するサービスを始めます。現在は準備中です。よろしければご協力いただけますか?」として、URLを提示しましたが、未完成であることを突っ込まれることはありませんでした。

むしろ興味を持たれました。

「どうして求人サイトを作るサービスを始めようと思ったのですか?」
「求人サイトは一杯あるのに依頼者はいるのですか?」
「求人システムを販売している会社は多いですが、売れるのですか?」

などの質問をされ、少なくとも門前払いということはありません。

求人サイトの運営でも同じことだと思います。未完成でも「ここで求人サイトを行っていきます」という明確な意思表示をすることで、ユーザーにアピールすることができます。

JOB-PLACEの準備中ページのようなものだけだと不安な方は、サイトの主旨を説明する文章とともに、「正式公開時はメールでお知らせします」というフォームを設置したり、「よろしければTwitterフォローしてください。正式公開時にお知らせします」というソーシャルボタンを用意します。

こうすることで訪問が無駄にはなりませんし、興味がある方は利用してくれます。集客やマーケティングにも役立ちます

なお、未完成でも公開するためには最低限「サイト名」は必要です。サーバーやドメインは仮の物でも正式公開時に本サーバーに転送できますが、サイト名が決まっていないと宣伝すら出来ません。

ですので、求人サイトのコンテンツを仕上げるよりも先にサイト名を考えるほうが大事だと言えるでしょう。なお、ネーミングについては以下の記事をご参考ください。

求人サイトをヒットさせるネーミングのコツ
突然ですが、求人サイトと言えばどんなサイト名が思い浮かびますか?リクナビ?フロムエー?an?タウンワーク? ここで挙げ...
求人サイトをヒットさせるネーミングのコツのサムネイル

熱意を示す

公開することのメリットは”見える化”だけではありません。「熱意を示す」ことが出来るのです。

熱意とは簡単に言えば「自分はどんな考え方で求人サイトを始めようと思っているのか?」というのを気持ちとして現せるということでしょうか。

筆者が求職者の方や企業の採用担当者に「どうして求人サイトを作るサービスを始めようと思ったのですか?」と言われたように、あなたが作る求人サイトも疑問に思われると思います。

それは求人サイトというサイト形態は飽和状態で、大手から小中規模まで様々な求人サイトが存在するからです。そんな状況で新たに求人サイトを作ることに対して疑問を感じない人は少ないでしょう。

しかし求人サイトは単純に「求職者が求人応募して企業が採用するだけ」ではありません。現代では求人や職探しという行為において様々なやり方・考え方があります。

業種を絞って専門サイト化したり、自社の採用管理として利用したり、仕事を発注したい人と受注したい人を結ぶ代理店のような役割にしたり、村おこしや社会貢献の一環として求人を通したコミュニケーションの場として提供したい方もいるでしょう。

求人サイトの運営者・オーナーそれぞれの考え方に基づき、求人サイトを作ることができます。ですから、ユーザーの「なぜ?」に対して熱意を持って「~だから必要なんだよ」ということが説明できれば、その熱意に心打たれた方は実績がなくても利用してくれるようになります。

「そんな馬鹿な」と思われた方でも、たまたまアクセスしたブログの記事に興味を惹かれて読んでしまった、という経験がおありではないでしょうか?ブログでなくても書籍でもよくあることだと思います。

有名な人が書いたわけでもない、ベストセラーでもない本を、たまたま手に取って読んだところ、夢中になってページをめくってしまった、といった経験がある思います。それは文章が面白いのはもちろん、”作者の熱意を感じられたから”ではないでしょうか。

もちろん、「相手に熱意を伝える」ということは簡単ではありません。ましてやインターネットという文字中心の世界で、言葉で相手の心を打つというのは並大抵のことではないでしょう。

しかし、熱意というのは画面越しでも伝わるものです。専門用語や難しい言葉で説明する必要もありません。伝え方の工夫をする必要はあっても、文字だけで十分伝えられます。(その証拠にTwitterは短文ですがしょっちゅう話題になっています)

ですので、いかに自分の熱意・気持ちを伝えられるか努力をすることで、会員登録や求人掲載に繋がっていくように思います。

証拠を示す

熱意を示せと言ってもただ言葉で説明するだけでは不十分です。その熱意が本物か否かを受け手に信用してもらうためには、証拠を示す必要があります。

JOB-PLACEの場合、証拠といえばデモサイトになると思います。デモサイトで実際にどんな求人サイトを作れるか試すことが出来るので、「求人サイト構築サービス」というものに信憑性を与えることができます。

この記事の冒頭で記載した、技術者募集の案内にもデモサイトのURLが参考サイトとして貼られていました。(デモサイトは公開しているURLですが、あまり外部から不特定多数にアクセスされると困るのですが・・・)

また、お電話でお問い合わせいただく方に対してもデモサイトを見ながら話すことで、スムーズにサービスの概要をご理解いただけます。

このように熱意を実感として感じてもらうためにも、利用者が触ることが出来る証拠を提示する必要があるといえます。

では新規求人サイトの場合、証拠とは何になるのでしょうか?

JOB-PLACEで作られた求人サイトでしたら、企業専用画面があるので、アカウントを作成してログインしていただき、操作を試してもらうことが出来ると思います。

まだ求人システムを設置していない段階だとしたら、資料請求が有効でしょう。当サイトの資料請求ページにもありますが、簡単なフォームからサービス内容を示した資料(PDFが扱いやすいです)をダウンロードできる機能です。

その資料を見ることで実際に利用検討することができます。特に企業の場合でしたら、まとめて確認できる資料のほうがWebサイトの情報よりも有効かもしれません。(会議の時に参考にしたり、上司に見てもらいやすいからです)

資料請求フォームであれば、Googleフォームを使えば無料で作れますし、もっと凝ったものが欲しい場合は、当方が運営するWebシステム販売サイト「R-STUDIO」で、フォーム作成システムをご購入いただくのも良いと思います。

あるいは、「実際にお伺いして説明する」と言うことをしても良いかもしれません。人材を採用したい企業によっては「代理店の人間がちゃんとしている人か?」という人物判断で求人掲載を決めている方もいます

稼働している求人サイトや資料など、具体的な”物”がないのなら、”行動”で示し、自分という存在そのものを証拠として提示するという考え方もあると思います。

特にご年配の経営者の方は、直接会いたいという方が多いです。ネット上の実績のみで判断されるよりも、直接お会いして判断してもらうほうが、新事業を行う方としてもありがたいかもしれません。

このように「ネットで証拠となる物を提示する」「実際に会って自分自身が証拠となり判断してもらう」ことで、熱意を正しく伝えられるようになります。

地道な活動が実を結ぶと信じて頑張る

求人サイトの運営に限らず、どんなビジネスでもサービスでも一朝一夕で結果が出るようなことはないと思います。

「早くサービスを公開したい」「早く収益化して生活を楽にしたい」と誰もが思うことでしょうが、ビジネスは相手あってのことです。そう簡単に成果が得られるものではありません。

筆者はこのブログでもよく「求人サイトは作る前より作った後が肝心」ということを書いていますが、これは本当にそう思うのです。

筆者はこれまでWeb制作を、制作会社に勤務していた時代から独立するまで15年あまり行ってきましたが、ほとんどの方は”作って終わり”でした。

クライアント(依頼者)の会社の規模は関係ありません。上場しているような企業からWeb制作を依頼されて納品し、その後見たらサイトが閉鎖していた、ということもありました。

お問い合わせ時には熱意をもってサイト制作の意図をご説明いただき、制作中も熱心に情報提供や確認作業にご協力いただいた方でも、サイト公開後はそのまま、と言ったことがよくあります。

もちろん、お客さまご自身で集客や営業活動はされているでしょう。しかし、Webサイト・サービスというのはすぐに結果が出ませんので、どうしても熱意が冷めてしまいがちです。

その結果、「作って終わり」となるケースが多くなっているように思います。実に勿体無いことですし、Web制作業を行っている身としても、なんとか状況を変えたいと思っています。

それにはやはりお客さまに「作った後が肝心」と言うことを周知していくしかありません。そして「どのように運営していくのか?集客していくのか?」というのを伝え、自身でも試していく必要があると思っています。

まず出来ることはこの運営ブログで情報公開をし続けることでしょうか。このような地味な活動は成果として現れにくいですし、お客さまにもすぐにご理解いただけ無いと思います。

ですが、「お客さまに良いサービスを提供したい!」「一緒に良い求人サイトを作りたい!」と真剣に思っていますし、いつかそれが実を結ぶ日が来ることを信じて頑張りたいと思っています。

というわけで最後は自身の話になりましたが、ビジネスの本質は「熱意」だと思っていますので、新しく求人サイトを作ろう・作りたいと考えられている方も、ぜひ熱意を持ってサイト構築に取り組んでいただければと思います。

それが結果として求職者や企業のハートを掴み、利用してもらえるようになる一番の方法ではないかと思います。

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